平成27年度の道内コンブ生産は、前年度(約1万8000トン)を下回り、1万6000トン台となる見通しだ。大シケや天候不順の影響で、日高など太平洋側を中心に操業日数が伸び悩んだ。主要銘柄の値決めは日高や道東ナガなどが消流の鈍さを映し下方修正。羅臼は値上げで妥結した。
広尾町はことしから、都会の小学生が漁家で宿泊体験する「漁村ホームステイ」に取り組んでいる。7月に初めて実施。広尾漁協の漁業者10人が東京都江戸川区立平井小学校の5年生42人を受け入れ、コンブ製品化などを体験させながら寝食を共にした。町は「子どもが喜ぶ姿を見て、漁業者も自らの仕事に自信と誇りを持つ。そこから漁業活性化につながっていけば」と期待。今後は協議会を立ち上げ、受け入れ体制を強化、知名度向上などを図る。
北海道昆布漁業振興協会(会長・川崎一好道漁連会長)の「北海道昆布漁業に関する懇談会」が10日、札幌市の道漁連本所で開かれた。「機械乾燥」をテーマに、産地6地区を代表する生産者10人がコンブの並べ方や温度設定、湿度管理、送風方法、除湿などの乾燥機の作業工程について情報交換した。
日本昆布協会(田村満則会長)は、本年度も昆布食育教室に力を入れている。会員企業代表者や、消流宣伝事業をサポートする「昆布大使」が講師を担当。銘柄別のだしやみそ汁の飲み比べなどを通し、うま味を体感してもらうとともに、クイズを交え楽しく授業を展開している。
大阪市東成区にある(株)山本(山本卓秀社長)は大正元年に創業、昆布巻きを柱の一つに製造販売する。「軟らかく仕上がる」という道東産さお前を使用。漬け込みや炊き上げには、長年にわたりつぎ足し、昆布や素材のうま味が凝縮された秘伝のたれを使うなど、こだわりの詰まった逸品。直火窯でじっくりと炊き上げる昔ながらの製法で、同社伝統の味を守り続けている。
コンブは北海道が誇る水産物の一つで、北前船によって古くから関西など各地に流通、だしをはじめ、つくだ煮やとろろなどさまざまな形で食卓に上がり、日本の食文化を支えてきた。ただ、近年は生産・消費ともに減少傾向。本特集では、難局打開に向け取り組む産地の資源増産実証試験や普及宣伝事業、消費地の販売戦略、昆布の健康効果などを紹介する。
【福岡】 明太子製造メーカー、株式会社ふくや(川原正孝社長)が運営する業務用スーパー「たべごろ百旬館」は、一般向け昆布商品の販売も強化している。「プロが使う食材を家庭でも」という本物志向の消費者ニーズに応え、だし昆布を少量・手ごろ価格の小袋で展開。また「食べる」「健康」で訴求する商品も増やし、主力の「だし」を加えた3つを柱に構成。今後はPOPや陳列で売り場作りを工夫し商品提案、訴求力を高めていく。
福島吉岡漁協では、コンブの赤葉切りで専用機=写真=を活用する着業者が多い。若松弘輝吉岡地区養殖部会長は「導入は20年ほど前で、ほぼ全漁家が使っている。はさみより仕事が早く楽なのが利点」と話す。
道南・福島吉岡漁協の促成は夏場で水揚げが終了。同漁協は「数量は昨年並みか若干増の見通しだが、価格が良く金額的には3季連続で6億円を超えるだろう」と話す。
日本昆布協会(田村満則会長)は10月29日、大阪市内のホテルで例会を開き、本年度の消流宣伝事業や輸入昆布(次週掲載)、8月上旬に実施した産地見学・交流会などについて報告した。
コンブ漁業は、水揚げ後も乾燥や選葉などで手間が掛かるほか、労働時間も長く体力的負担が大きい。コンブ干しを手伝うオカ回りの人材を確保するにも苦労する地区もある。それらの悩みを解消するため、着業者は道具や作業場作りを独自に工夫、作業の効率化を図っている。道具などを考案・自作し、改良を重ねる根室漁協太平洋沿岸部会コンブ部の南多加雄副部長と日高中央漁協の髙桑陵さんを取材した。