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新聞記事

東北北陸一覧

掲載日:2025.08.04

国産サンマの価値再確認、産地連携プロジェクト発足-青魚特集-


 国産サンマのブランド価値を高め消費拡大につなげる「日本産さんま推進プロジェクト」が7月1日に発足した。全国サンマ産地市場流通連絡協議会の下部組織として設立され、発起人である気仙沼魚市場買受人協会の阿部泰浩理事長(株式会社阿部長商店代表)が代表に就任。阿部代表は設立理由について「産地が連携し交流を深めることで需要の底上げにつながる」と説明する。日本国旗をイメージした日の丸の中をサンマが泳ぐプロジェクトのロゴマークは国産の魅力を力強く表現した。阿部代表は「日本産のサンマは近年、マーケットでの存在感が薄れつつある」と危機感を募らせる。以前は「鮮魚をはじめ冷凍や干し、缶詰など加工製品が一年を通し店頭に並び、日本の魚食文化の象徴といえるほど食卓になじみの深かったサンマだが、近年は旬の時期だけ注目される魚種になってしまった」と説明。「他魚種の商品が増える中、常に売り場にある魚種に戻していかないと消費は回復しない」と続ける。


掲載日:2025.08.04

カキ養殖施設に被害-カムチャッカ沖地震津波

7月31日午後3時の気仙沼市大島のカキ養殖風景。津波でカキ養殖いかだが潮に流され密集している


 ロシア極東カムチャッカ半島沖で7月30日に発生した巨大地震による津波で、宮城県気仙沼市ではカキ養殖施設に被害が及んでいる。湾内の有人島・大島では養殖いかだの転覆や流出被害が確認されており、漁業者は「東日本大震災からようやくここまで戻ってきた矢先だったのに」と肩を落とす。津波注意報が解除され、1日に復旧作業を開始。宮城県などは県全体の詳細な被害状況の把握を進めている。


掲載日:2025.07.28

関税妥結、商談加速か-ホタテ特集-


 国内外ともに多くの販路を開拓したホタテ。特に玉冷は輸出主導の中、日米関税交渉が当初米国提示の25%から15%に妥結したことで、税率の縮小、確定による計画の立てやすさから、複数の商社筋は「商談が今後、活発化していく」との見方を示す。米国の末端消費を不安視する向きもあるが、当面は輸出主導の状態が続きそうだ。国内消費はさらに厳しい展開が予想される。


掲載日:2025.07.28

陸奥湾、半成貝3割減で最高値-ホタテ特集-


 陸奥湾の主力・半成貝の水揚量は、4~6月で前年同期比30%減1万4千トンと大幅に減少した。2023年から続く親貝不足の採苗不振に加え、昨年の高水温、餌不足に伴う分散後のへい死が影響。浜値は初回入札から最高値を更新し、4回目にはキロ500円と過去最高値を付けた。さらに新貝は「皆無の状況」(青森県漁連)。原料不足からベビー製品の相場が押し上がっている。


掲載日:2025.07.28

宮城・岩手ともホタテ減産-ホタテ特集-


 三陸産ホタテは、ALPS処理水の海洋放出を巡る中国の禁輸措置の影響、温暖化を背景とした高水温によるへい死が相次ぐなど苦境が続く。2024年度の共販数量は宮城県が前年度比45%減の2942トン、岩手県は同68%減の496トンと、いずれも前年を下回る大幅な減産となった。 共販金額は宮城が前年比65%減8億5778万円、キロ平均単価は36%安290円。中国の禁輸措置による価格低迷、高水温による数量減産が響いた。岩手は57%減4億4487万円。キロ平均単価は898円だった。


掲載日:2025.07.28

宮城・南三陸町ミズダコ出足好調

1尾ずつネットに入れて水揚げされるミズダコ(7月21日、志津川魚市場)


 宮城県南三陸町のミズダコかご漁が好調に滑り出している。今月から始まり、志津川魚市場の20日現在の水揚げ数量は前年同期と比べ2倍超となる9.3トン。金額は同57%増の1119万で、キロ平均単価は27%安の1202円。近年は高水温の影響で不調が続き、昨年は休漁した船もあっただけに、着業者らは「助かっている」と笑顔を見せる。


掲載日:2025.07.21

漁業者がレシピ考案、最高賞メニューを商品化


 宮城県漁協はこのほど、プライベートブランド商品「旨味たっぷり-みやぎサーモンと牡蠣のバターピラフ」を発売した。県産カキとブランド展開する養殖のギンザケを使用、全漁連などが主催する「Fish-グランプリ」の料理コンテストで最高賞を獲得したメニューを再現したもので、商品化により生産者の活動を応援し、県産水産物の普及拡大を目指す。昨年11月に開催されたこのコンテストは、漁業者をはじめ全国の水産関係者が地域の魚介を使ったアイデアレシピを競うもので、最終審査に残った宮城・南三陸町の若手漁業者グループ「戸倉SeaBoys(シーボーイズ)」が出品しグランプリを受賞したメニューを同グループのメンバーで、料理人でもあるレシピ考案者の佐藤将人さんが全面監修した。


掲載日:2025.07.21

今季初水揚げ220キロ、認知進む「北限のしらす」


 宮城県で今季のシラス漁が始まった。水揚主要地の閖上(ゆりあげ)漁港(名取市)は初日に220キロを水揚げ。本州では最北の水揚げとされ、地元では「北限のしらす」として特産化に取り組んできた。県内の食品スーパーや飲食店のほか首都圏からの需要も伸びており、認知は年々向上している。


掲載日:2025.07.14

岩手・大船渡で実証試験進行でコンブ養殖確立へ-理研食品-


 コンブの大規模養殖生産技術確立を目指し、理研食品株式会社(宮城県多賀城市、宮澤亨社長)が岩手県大船渡市で実証試験を重ねている。7日に経過を観察する収穫を行い、順調な進行を確認した。従来の水平養殖方式と異なり、親縄にロープを垂直につるす垂下方式2種に取り組む。温暖化の要因となるCO2(二酸化炭素)の吸収源として、脱炭素社会実現へ多様な利活用が進むコンブの大量供給に寄与し、確立した技術の養殖漁業への転用も期待される。


掲載日:2025.07.14

気仙沼市カツオ水揚げ低水準


 昨年まで生鮮カツオの水揚量28年連続日本一の宮城県気仙沼港で、今年は水揚げが低調だ。6月末の時点で前年同期の3%にとどまる。専門機関によっては過去20年で最低水準との予測もあり、北上が遅れている。今年は同地に一本釣漁の原型が伝わって350年の節目。市を上げてさまざまなイベントを用意しており、関係者らはカツオの本格的な到来を待ちわびている。


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