道JF共済推進本部(奈良満会長)は8月29日、札幌市の第2水産ビルで、26回目となる道女性連(高松美津枝会長)役員との共済推進協議会を開いた。女性疾病入院特約「りぼん」など最新の医療保障の普及拡大などチョコーの保有保障金額維持・医療保障金額の増大、くらしの保有補償金額の増大など新3カ年計画初年度の活動方針を情報共有。コロナ禍の行動制限緩和を踏まえ、全道訪問活動を重点施策に漁協女性部の研修会開催、チョコー医療共済拡大の全道キャンペーンなどを推進していくことを確認した。
30日に開幕する北海道の秋サケ定置網漁。水揚げの回復傾向に対応した原魚の円滑処理に加えて、今季はロシア、北米のマスが好漁、東京電力福島第一原発のALPS処理水海洋放出による中国などの日本産への輸入規制など消流に及ぼす懸念材料を抱えている。道漁連の鳥毛康成参事兼販売第二部長に商戦展望、流通対策の重点などを聞いた。
今年の秋サケ定置網漁で、河川そ上数が親魚捕獲計画を下回る予測が示されている根室海区(知床岬~納沙布岬)とえりも以東海区(納沙布岬~えりも岬)の漁場が操業始期から自主規制措置を実施する。解禁から自主規制を行うのは両海区とも3年連続。網入れ時期を遅らせ、河川へのそ上を促し、再生産用親魚の確保に万全を期す。
北海道のサケマス資源の回復に向け、油脂添加餌料の給餌で幼稚魚の遊泳力や飢餓耐性を高めて回帰率の向上を目指す実証試験が進められている。道総研さけます・内水面水産試験場によると、昨年度までの検証では回帰率で2~3割程度の上乗せ効果が期待できる結果。一方、回帰時の魚体サイズの大型化には効果が見られていない。
宮城県漁協によると、2023年の県産養殖ギンザケの水揚量は前年比5.3%増の1万8167トンと当初計画を2割近く上回り、1995年以降で最多だった。平均単価は5.2%安のキロ686円で、平成以降で最高だった昨年に次ぐ高水準。金額は0.2%減の124億6196万円と過去5番目に高かった。
南かやべ漁協のタコが好調だ。数量2割増に加え平均単価も1割高の千円強に上昇。金額を3割増に伸ばしており、今後の水揚げも期待される。箱やいさり、夜縄などで水揚げ。同漁協によると22日現在の数量は組合全体で前年同期比19%増の175トン、金額は33%増の1億9400万円、キロ平均単価は12%高の1109円。
南かやべ漁協は主力の促成で増産を見込んでいる。昨年度実績の2145トンに対し今年は2348トンの計画数量。順調な水揚げが進み大半の漁家が収穫作業を終了、製品作りが本格化している。
サロマ湖の一部の沿岸で15日、ホッカイシマエビやカジカなどの死骸が打ち上げられた。佐呂間町富武士地区を中心に約5キロの範囲で発生。佐呂間漁協職員や漁業者は17日、960キロの死骸を回収した。サロマ湖養殖漁協は8月上旬の降雨と風向きの変化で貧酸素の海水が沿岸域に上がり、行き場を失った根付きの魚類が「局所的」に死滅したと推測している。
道東沖のサンマ棒受網漁が始まった。25日は根室・花咲港で小型船(20トン未満船)8隻と大型船(100トン以上)1隻がバラ44.6トン、発泡644箱の水揚げ。今年も低調で組成は小ぶりだが、昨年微量の110グラム以上も揚がっている。花咲市場の浜値は高値キロ3千円台に落ち着いた。