渡島噴火湾の毛ガニかご漁は、昨年に続き5漁協(長万部・八雲町・落部・森・砂原)とも許容漁獲量(ノルマ)を達成し終漁となった。組成は昨年同様に小が大半を占めたが、砂原は中主体の水揚げ。浜値は在庫過多の小がキロ2千円台と安値に振れた。資源量は増加傾向にあるため、着業者は来年のサイズアップに期待を寄せている。
全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)はこのほど、2026年度の通常総会・理事会を開き、今年度の操業の方針を打ち出した。日ロ漁業交渉に基づくロシア水域での操業を見送ることを決めた。任期満了に伴う役員の改選では、八木田和浩組合長が再任した。操業の見送りは交渉の妥結が遅れたことが要因。25年漁期も妥結が遅れたために9月中に開始できず10月1~31日の1カ月間のみの操業となり、水揚げできたのは全体の1割ほどだった。今期は妥結がさらに遅れており、高騰する操業コストを考慮しても、採算が釣り合わないと判断した。22年以来4年ぶりの操業見送りとなる。
小樽市の水産加工・株式会社NSニッセイ(松田さゆり社長、電話0134・52・2022)は今年から米飯事業を新たに立ち上げた。「冷凍おこわ」など製造の地元同業・株式会社カネダ海洋食品(金田功介社長)の事業を承継、金田社長を冷凍おこわなどの製造責任者として受け入れた。両社の加工技術を融合、冷凍すしなど新規商品の展開で相乗効果を見いだし、業容の安定・拡大に臨んでいく。
道総研さけます・内水面水産試験場は24日、今年の北海道の秋サケ来遊予測値を昨年実績比46.9%減の364万4700尾と発表した。予測通りの場合、4年連続の大幅減、2年連続の1千万尾割れとなり、増殖事業の効果が表れた以前に逆戻りする危機的状況。近年の小型傾向から沿岸漁獲量は1万トン割れが想定される。定置経営をはじめ秋サケの加工・流通、増殖事業の運営・種卵確保など各方面で深刻な事態が続く。
いぶり噴火湾漁協の耳づり作業が6月中旬に終了した。稚貝は不足せず十分に確保できた一方、作業の人員不足から「満度に下げられなかった」と話す漁業者も。ただ各地区ともおおむね平年並みに垂下したよう。
釧路管内のさお前コンブ漁は、解禁以降霧や波などの影響で出漁できないまま終盤に入り、釧路市東部漁協が25日、昆布森漁協は26日に切り上げた。台風などによる天候・海況の悪化が予想され漁期の6月末までに出漁が見込めないと判断した。
白糠漁協の丘ツブは、潮が速い影響でかごが落ち着かず水揚げに苦戦している。規格外サイズの海中還元など毎年資源管理を徹底しながら操業しているため、着業者は「ツブ自体はいる」とみており、今後の海況好転を願う。5月の連休明けにかご入れしてスタート。6月23日までの全体数量は灯台ツブ、真ツブ、毛ツブなど全て合わせて39トン。かご入れが6月下旬と遅かった前年同期に比べて1割ほど上回っている。
岩内郡漁協の養殖カキは5年目の出荷が始まりピークを迎えている。今年5月に「養殖部会」を立ち上げ、岩内産の生産力向上と安定化を推進。今秋から岩内港で開始する同漁協主体のトラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖試験とともに「育てる漁業」の取り組みを加速させる。
「鉄工所は漁業者が日々沖に出るための補給線」。稚内工場で漁具の修理・製作を手掛ける株式会社城南村田ホールディングス傘下の株式会社YMスチールスズキ(石狩市)。その経営理念の下、地域の水産業を支える鉄工機能の維持に向き合う最中、青沼隆宏社長は今春衝撃を覚えた。若手技術者を抱え、稼働が活発に見えた地元同業の株式会社佐藤鉄工所が破産。技術や役割に見合った適正価格の在り方など鉄工、水産両業界が共存共栄を図っていく構造再構築の重要性をあらためて感じている。
札幌市中央卸売市場の水産物荷受・カネシメ髙橋水産株式会社(髙橋清一郎社長)は、道内産地と共同で前浜産素材を活用したオリジナル商品の開発に乗り出している。社内に商品開発チームを立ち上げて実施。第1弾は石狩湾漁協と連携し、生鮮出荷の規格外を有効活用するワタリガニのパエリアなど電子レンジ加熱調理品。今後も商品開発を進めて「MAEHAMA MAISON」と銘打ったシリーズ展開を目指す。