南かやべ漁協のコンブは、天然・養殖合わせた全体の生産が昨年度実績(2565トン)を下回る見込み。水揚げの大半を占める主力の促成が昨年採苗が遅れたことに加え、1~2月には相次いでシケ被害に見舞われるなど苦慮。同漁協は「全体の計画数量2442トンから10%程度減る見通し」と示す。
網走漁協の稚貝仮分散が8日に始まった。今年の採苗は、不調だった昨年以上に苦戦しており、計画粒数の確保が厳しい状況。ほたて養殖部会長の田村隆理事(第十八幸隆丸=14トン)は「希望的観測でも最終的な生産量は計画の6~7割」と見込んでいる。
今年の秋サケ定置網漁で河川そ上数が親魚捕獲計画を下回る予測が示されている渡島管内、胆振管内、えりも以東海域、根室海域は、操業始期から自主規制措置を実施する。網入れ時期を遅らせ、河川へのそ上を促し、再生産用親魚の確保に万全を期す。
「第65回全道漁協みな貯金運動」が9月2日に始まる。重点推進項目「社会貢献型海の子応援マリンちゃん定期貯金」の取扱期間は12月30日まで。全道目標額は100億円に設定。厳しい環境下にも希望を持ち前に進めるために浜の魅力や協同運動を語り合い、未来につなげる運動の展開をテーマに推進していく。
北大水産学部の学生を中心に漁村訪問や水産物の移動販売などの事業を推進する団体「レディ魚ー(ゴー)」で代表を務める同大学水産学部3年の北浦優翔さんと、工学部3年の松岡直哉さんは大学を休学し、今春から標津町の漁師で組織する標津波心会(林強徳代表)の下で漁業やゲストハウスの運営などに奮闘している。大学の授業では学べない魚や自然との向き合い方などを現場で研さん。これから水産業に深く携わっていくための礎を築いている。
苫小牧漁協の夏ホッキ漁(夏ホッキ部会・工藤政吉部会長)は7月単月の漁獲量が前年比76%増74.614トン、金額2.2倍5323万円(税抜き)。キロ平均単価は23%高713円で高止まりが続いている。
今年の秋サケ商戦を展望する一般社団法人北海道水産物荷主協会(根田俊昭会長)主催の全国大手荷受・荷主取引懇談会が6日、札幌市の京王プラザホテル札幌で開かれた。商社や荷受が競合する輸入鮭鱒の生産・搬入動向、相場観などを情報提供。平成以降最低の生産予想下の需要先堅守や消流安定に向け、チリギンとの値差や国産の魅力訴求などが焦点に挙がったほか、マスを主体に海外産も生産状況が低調で価格が上昇局面の中、シーズン入りする秋サケに期待感も示された。
歯舞漁協のウニ漁業者有志5人が取り組むエゾバフンウニ陸上養殖調査研究事業は、昨年度も5種類の餌料を与えて歩留まりを測定した結果、前年同様にコンブやワラビで有効性が示された。また、ウニにストレスを与えない取り扱い方に改善するなどしてへい死を抑制、生残率も大幅に向上した。メンバーの村内茂さんは「さらに成果が出るよう今年も頑張りたい」と意気込む。
常呂漁協のタコ箱が6月末から7月にかけ、すこぶる好調だ。1隻で日量1トン以上の水揚げ。陸側から獲れ始め、7月は全域的に好漁している。浜値もキロ900円台と好値を付けている。
歯舞漁協の夏コンブ漁が最盛期を迎えている。流氷被害などの影響で総体的に資源量が乏しい中、出足は比較的着生状況が良い解放区(昨年の禁漁区)に操業船が集中していたが、採取日数を重ねて「漁が落ちた」(着業者)ため徐々に船が分散。繁茂漁場を探しながら各船操業している。