東京都・豊洲市場の北海道産マガレイ消流は相場が例年並みに落ち着いて荷動きが活発化している。荷受担当者は「特売を組む量販店が出てくる条件がそろった」と集荷に注力。仲卸業者は「序盤は卸値が高くて買えなかったが、最近の仕入れは安定し、顧客からの引き合いも出てきた」と商機を捉えている。
枝幸町の有限会社瀧源商店(滝浩司社長、電話0163・62・1619)は3月15日に開幕した今年の毛ガニ漁から前浜産のオリジナルブランド「雪割桜」=写真=の販売を開始した。重量や色目、加工処理方法など5項目の独自規格を設定し、高品質の毛ガニを厳選している。ブランド名の由来は「流氷明けの毛ガニ漁の始まりとともに活気づいていく町の姿は子どもの頃から家業の手伝いをしていた思い出の光景」とし「そんな町のイメージと実際に雪のあるところから咲く『雪割桜』の花が重なった」とする。
岩手県の久慈市漁協(川戸道達三組合長)は11日、久慈湾で養殖したギンザケ「久慈育ち琥珀サーモン」1.6トンを今季初水揚げした。需要の高まりや飼料など生産コストの上昇を受け、昨季より2割ほど高いキロ900円台で取引された。7月下旬までに660トンの水揚げを計画する。
利尻漁協鬼脇地区にニシンが回遊し好漁に恵まれている。3日は多い着業者で約4トンに達し、操業した3軒合計で同8トンを水揚げ。4日は実質2軒で10.7トンとさらに日量が増えた。3日以降、鬼脇漁港付近などの沿岸で「群来(くき)」も確認され、浜は活気に包まれている。
福島町(鳴海清春町長)が福島漁港敷地内に建設を進めていた「福島町水産種苗生産センター」が竣工した。老朽化していた既存2施設(コンブ種苗生産センター、ウニ種苗育成センター)の機能を統合、効率的な生産体制を構築し運営コストと管理負担を軽減。ウニ中間育成の機能も併せ持ち、基幹漁業である養殖コンブ(促成マコンブ)とキタムラサキウニの健苗生産と水揚げの持続化を図り、「つくり育てる漁業」の推進に注力していく。
ニチモウ株式会社、日本農産工業株式会社、住友化学株式会社、昭和興産株式会社の4社は国内初となるフルーツフライ(ミバエの一種の幼虫)のミールを配合した飼料を共同開発した。開発飼料で育てたニジマスとウナギの試食会では参加者から好評を博した。魚粉の高騰で代替タンパク質の必要性が求められており、他魚種の飼料としての活用も検討していく。
留萌管内のニシン刺網は、2月早々に好漁となった増毛漁協に続き4月頭のシケ後から北るもい、新星マリン漁協が上向いた。メスの数量は3日の北るもいが約30隻で17トン、新星マリンが約20隻で10トン。放卵直前の成熟した魚体が多くサイズも良型で、メスはキロ500円台と好値を付けた。
紋別漁協の毛ガニ漁は3月26日に水揚げが始まった。15日にかご入れしたものの、流氷などの影響により25日まで沖留め。初漁は大86キロ、中114キロ、小219キロを水揚げ。浜値は大が前年同期比6割高のキロ7800~7110円、中が6割高の7800~7200円、小が2.3倍の6510円と、全体的に高値で滑り出した。
道水産物検査協会がまとめた2023年度の道産コンブ格付実績は、前年度比12%増の1万2245トン。5年ぶりに増産に転じたものの、前年度に次いで過去2番目に少ない低水準の実績となった。主産地別では釧路、根室の道東2地区が過去最低だった前年度を大きく上回り、渡島や日高、宗谷は前年度並みを維持した。
加工貝の水揚げ最盛期となった渡島噴火湾は、3月下旬から6単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)合わせ日産千トン以上と増産体制に入った。3月末の累計数量は前年同期比10%減2万1千トン。計画達成率は45%。落部、長万部が日産300トン前後となった。一方、浜値は高値200円台で推移している。