東京都・豊洲市場の北海道産いくら消流は、一部のブランド品を除き引き合いが鈍い。飲食需要が乏しい夏枯れ時期の販売は厳しく、期待されていたインバウンド消費も肩透かし。荷主や荷受は高単価となった昨年産の在庫を抱え、「各社とも価格を下げなければならない状況。中には投げ売りするメーカーもある」と明かす。
いぶり噴火湾漁協のカレイ刺網着業者は、数量が伸びず浜安の状況に頭を抱えている。オオズワイガニの大量発生で沖側の投網を避け、オカでマガレイ中心に水揚げしていたが「毎回100キロにも満たずキロ100円程度まで下がった。油代にもならない」と困惑する。
八雲町や北大大学院水産科学研究院、共和コンクリート工業株式会社、道立工業技術センターが連携し、熊石地区で海洋深層水を活用した海藻の陸上養殖試験に取り組んでいる。低水温の深層水を利用することで、紅藻ダルスは天然が着生していない夏場でも生育、通年で栽培できることがわかった。また、成長期間が短い小型葉体は大型に比べビタミン類などの含有量が高いことも示された。今後は胞子着生の安定化など養殖技術の向上に加え、小型葉体の利用適性を探ることも課題に研究・調査を進めていく。
道総研さけます・内水面水産試験場は6月26日、今年の北海道の秋サケ来遊数予測値を、7年ぶりに3千万尾台に乗せた昨年実績比4%増の3482万8千尾と発表した。予測通りの場合、4年連続の増加で、全道的には回復基調。沿岸漁獲量は近年の小型化傾向が懸念材料だが、重量ベースで8万5千~9万トンが見込まれる。ただ、海区別では根室海峡から太平洋は依然低水準が続く。
地場産業の活性化を目指すスタートアップのReterras合同会社(リテラス、新潟県粟島浦村、本保輝紀代表)は地元漁業者や地域おこし協力隊と連携し、新サービス「粟島鮮魚直送便」を始めた。粟島周辺で獲れた魚を「津本式」で血抜きし高鮮度のまま契約する飲食店や宿泊施設、一般消費者に直送する。
噴火湾北西部と東部海域のホタテまひ性貝毒数値が、6月後半に異常なほど高まった。北西部の長万部では中腸腺の数値が1グラム当たり1800MU(マウスユニット)を超え、道漁連が定める出荷規定(20MU未満)の90倍に上昇。同漁協では1850トンの残存貝を抱えており「出荷のめどが全く立たない」と困惑している。1800MUを超えたのは1989年以来、34年ぶりという。
斜里第一漁協の有限会社北洋共同漁業部(伊藤正吉代表)が今年打ち出したブランドサクラマス「知床桜鱗(おうりん)」が札幌市の飲食店のメニューを彩った。6月16~25日の10日間、6店舗が合同で料理フェアを開催。船上活じめ・胃洗浄などで鮮度保持を徹底、脂の乗りが厳選された素材の妙を生かし、各店が趣向を凝らした料理を創作・提供。丹精込めたサクラマスが料理人の技でグレードアップされ、伊藤代表は「自分らが獲っている魚の可能性が広がった」と価値向上に取り組む意欲を新たにしている。
東京都・豊洲市場の東北産スズキ消流は需要期の夏に入って大相場が上昇している。卸値は3キロ以上の相対でキロ1500円以上と堅調。仲卸業者は「シーズン前は800円。例年の夏は1300円ほど。今年はやや高いが、夏場は引き合いが強くて大相場が上がる。商戦はまだ始まったばかりだ」と今後の売れ行きに期待する。
飲食店、フランチャイズ事業、店舗コンサルタントを手がける株式会社サンユーライズ(横浜市西区、佐々木貢社長)の店舗は、落部や道南の産直品で他店と差別化している。落部漁協で漁業に従事する兄の佐々木正広さん(第十五幸成丸)が水揚げした魚介類を空輸。また、函館市、森町、八雲町の産地仲買からも仕入れ、「北海道産直」の強みを生かした料理を提供している。
食品卸大手の国分グループ本社株式会社と首都圏・関信越エリアを担うグループ会社は6月27、28日、展示商談会を開いた。低温フレッシュデリカ事業を伝える展示には、新しい凍結技術「ZEROKARA」(ゼロカラ)を生かしたメニューを紹介。冷凍食品やフローズンチルド商品(フロチル商品)を拡充する方針を示した。