住友ベークライト株式会社はこのほど、新たな包装形態である“スキンパック”を体感できるポップアップショップイベントを東京・代官山で開催した。食材のおいしさや長持ちといった機能のほか、見た目の真新しさをPR。訪れた人たちの関心を集めていた。スキンパックは、トレーや台紙などの上に製品を置き、その上から加熱したフィルムをかぶせて真空引きをすることで密着させる包装形態。酸素バリア性のある「おいしさスキン」は同社が開発した日本初のバリアスキンパックフィルムで、日本では同社だけの技術という。高い追従性も独自技術で、針のようにとがったものや団子のような軟らかいものなども形を崩さずに包装することができる。
東京都の株式会社BKTC(小瀧由貴社長)が独自配合の「薬膳餌」を使用し、北海道で生産したトラウトサーモン(ニジマス)「薬膳サーモン」が7月5~18日の2週間、大丸札幌店地下1階食品売り場に登場した。「北辰鮨」で握りずしや刺身などを提供。併せて小瀧社長自らが催事場でハンバーガーを店頭販売(11日で終了)。「尿酸値の上昇抑制」の機能性関与成分「アンセリン」含有などの特長を発信した。
東京都・豊洲市場で10日、礼文島の船泊漁協がブランド化に取り組んでいる大型ホッケの「れいか」が2箱初入荷した。高級グレードのホッケを扱う仲卸業者が「鮮度の高さは通常品と明らかに違う」と1箱仕入れ、「昨年は銀座などの高級有名店が購入していった」と、今季の販売拡大に期待している。
健康的な食生活への関心は高いが、価格の高さや調理の面倒さで自炊の選択肢から外れがちな魚料理。そんな時流を踏まえ、加工食品・調味料メーカーのキッコーマンは、食事がおろそかになりやすい働く若い世代に向けた飲食事業「FISH A WEEK 週一魚」を展開している。イートイン、移動販売、テークアウト、デリバリーと4方向から「週に1度は魚を」のコンセプトで、消費者に新感覚の味わいを提供。商機を捉えながら魚食拡大につなげている。
日高中央漁協浦河地区でコンブ漁に着業する佐藤利明さんら2人が、浦河港内でウニ採漁を実施している。特別採捕許可での操業で、アイナメ漁の角かごを利活用し港内に約10カ所設置。主にかごに入ったエゾバフンウニを水揚げし、出荷先である漁協営業部が塩水パックに仕立てている。
近年低水準の供給量、高単価が続き、売り場が縮小していた情勢下、北海道が高値水準で前年比65%増の約7万9千トンに大幅増産となった昨年産の秋サケ。消流動向は、いくら製品、親製品の通年商材とも荷動きが低調に推移し、相場が下方修正されるなど一変している。加えて物流・加工能力の低下で日量2千トン以上の水揚げが続くと処理が追い付かず、浜値形成に影響を及ぼす状況。今期を含め水揚げの回復傾向を受け、国内外の売り場と原魚処理体制の再構築が必須課題に挙がっている。
札幌市中央区桑園エリアに店舗を構える鮮魚店「魚勝」(勝山徹一店主、電話011・688・8827)は、鮮魚貝、冷凍品、塩干品、缶詰、珍味、調味料、菓子など水産関連のあらゆる商品を品ぞろえ。「いいものを安く」の商売哲学に徹し、口コミで来店客の商圏が広がっている。勝山店主は水産業界歴五十数年のキャリア。特に恵庭市の大型鮮魚専門店勤務時代に培った店づくりと接客術で顧客満足を追求している。自社製の漬け魚、刺身の単品・盛り合わせに加え、経験者を有するすし商品も充実。ロス削減で提供を始めた魚弁当も人気となり、会社員などが昼食時に詰めかける。
道漁連は6日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を1万2600トンと発表した。過去最低だった昨年度実績(1万970トン)を15%上回るものの、過去10年平均(1万4236トン)比では11%減で、今季も低水準の生産となる見込み。
函館のスルメイカ釣漁は今年も不漁の出足となった。函館市場の6月単月の取扱数量(鮮)は、低調だった前年同月の6割に低迷、記録が残る2005年以降で2番目に少なかった。着業者は「どの漁場もイカがいない」「油代も獲れない」と嘆き、海況が良くても出漁を見合わせる船もある。
オホーツク海沿岸の6月末水揚量は、春先の漁場造成を含め前年同期比11%増10万8370トンと好ペースだ。計画達成率は35%。宗谷、猿払村、枝幸、紋別、湧別、常呂の6単協が1万トンを超え12単協中10単協が前年を上回っている。日産は宗谷、猿払村、常呂が400トン台、枝幸、紋別、湧別が300トン台。6月の歩留まりは12~13%前後、組成は3S中心でどちらも昨年より向上。浜値はキロ200円以上を付けている。