えりも以西栽培漁業振興推進協議会のマツカワ魚価対策プロジェクトチーム(PT)の構成員である苫小牧漁協は21日、苫小牧市公設地方卸売市場・水産物部で開かれた市民感謝祭で、マツカワの薄造り(300グラム入り)を一般消費者向けに初めて販売した。25パックが売れ、PTチームリーダーの赤澤一貴同漁協総務部長は「滑り出しとしては上々」と話す。
株式会社木戸食品(青森県外ケ浜町、木戸宏文社長、電話0174・22・2051)は、陸奥湾産ホタテや海峡サーモンなどを使った冷凍炊き込みご飯「津軽じょっぱりめし」シリーズのインターネット通販を始めた。コロナ禍による巣ごもり需要の取り込みを目指す。
ニチモウ株式会社は沖縄県国頭村の漁港で軽石除去に成功した。漁業・水産業に携わってきた長年にわたる経験とノウハウを生かすとともに、漁協や協力会社との連携を進めていた。実証試験において効率的な回収ができたとしている。
オーストラリア政府は日本向けに水産物の輸出に力を入れている。世界第3位の大規模な漁場を有し、4千種を越える魚種が生息。世界トップクラスの漁業管理や衛生安全基準を満たしていることも優位性を後押ししている。在日大使館はこのほど東京で開催されたシーフードショーに約20年振りに出展し、日本でもすでに実績のある商材から馴染みの薄い商材など幅広く提案した。
上磯郡漁協上磯地区の養殖カキブランド「峩朗(がろう)ガキ」は11月に入り、本格的な出荷を開始した。北斗峩朗ガキ養殖部会の加藤佑基部会長は「今年の身入りはまずまず。11月中旬になり上向いてきた」と話す。
サロマ湖でカキの水揚げが始まった。身入りは3単協(湧別、佐呂間、常呂漁協)とも良好で、1年むき身は湧別が日量1トン前後、常呂が500~600キロと順調にスタート。浜値はキロ千円と「なんとか4桁を維持している」(湧別漁協市場)状況だが、新型コロナウイルス禍に収束の兆しが見えており、関係者は需要期の消費拡大を期待している。
全国水産加工業協同組合連合会(全水加工連)は第32回全国水産加工品総合品質審査会をこのほど開催し、農林水産大臣賞や水産庁長官賞など各受賞商品を発表した。
農林水産大臣賞は、「カズチー」(井原水産株式会社、北海道)、「ほやたまご」(有限会社マルキチ阿部商店、宮城県)、「CANNED 南三陸産銀鮭の醤油煮缶詰 180グラム」(マルヤ水産株式会社、宮城県)、「ごはんの一番海苔」(株式会社鮑屋、神奈川県)、「いわしの子たたみしらす」(有限会社カネナカ商店、静岡県)の5品。
このほか、水産庁長官賞(10品)、東京都知事賞(5品)、大日本水産会会長賞(10品)、全国水産加工業協同組合連合会会長賞(10品)、ノルウェー王国大使賞(1品)、オランダ王国大使賞(1品)、カナダ大使館公使賞(1品)、アイスランド共和国大使賞(1品)の各賞も決めた。
日本昆布協会(大西智明会長)は本年度も各種消流宣伝事業に取り組んでいる。11月からテレビやラジオでのCM放送を開始したほか、ユーチューブでの配信も予定する。SNSでは食育に重点を置き「時短」で「簡単」なレシピを紹介。各地域の正月料理を募集・紹介する企画など各キャンペーンも展開、多角的に昆布の魅力を発信し普及拡大に努めている。
北見市常呂の株式会社しんや(新谷有規社長、電話0152・54・2181)は、他社メーカーとコラボした商品戦略で、「おやつ」感覚で手軽に食べられる新シリーズを打ち出した。「華袋」と銘打って食べ切り、スタイリッシュなパッケージデザインで訴求。従来の「おつまみ」とは異なる女性や子どもなど需要層の裾野拡大も狙っている。
釧路管内(白糠漁協、釧路3単協)のシシャモは、低調だった昨年を大幅に下回る凶漁で推移している。昨年に比べ開始時期が早かったため、11月10日現在で操業日数は増えているものの、水揚げ数量は白糠35%減、3単協43%減と大苦戦。良型主体も群れは極めて薄く1隻当たりの日量は箱数にして1桁が大半。平均単価は高値だった昨年を大きく上回り、キロ5千円台(税込み)まで高騰しているが、着業者は「いくら高値でもこの漁では……」と肩を落とす。