南かやべ漁協は今年から促成マコンブの採苗で成熟誘導技術を本格導入した。コンブの胞子体を水温や光環境などを制御した水槽内で培養し人工的に子のう斑を形成(成熟)させる技術で、これにより順調に種苗生産。種付け作業もほぼ終了した。沖出し後もホッケによる種苗被害はみられず、着業者は今後の生育促進に期待を寄せる。
紋別漁協の底建網秋漁は、近年増加しているマフグが10月後半から11月上旬まで好漁となった。多い船は日量5~6トン、大半が1トン以上の水揚げとなり「1日の数量は昨年より少ないが安定して獲れていた」と着業者。最近はホッケやスルメイカが見えており今後の増産に期待を寄せている。
函館のスルメイカ釣漁は10月末から外来船が多数集まり津軽海峡を主漁場に操業。船間差は大きいものの良い船は発泡100箱以上を水揚げ。函館市水産物地方卸売市場では取扱数量が20トン弱に達する日もあり活気に包まれた。
砂原漁協の底建網は、10月末から秋漁主体のホッケが上向いてきた。1隻日量100キロ前後と本来の水揚げには及ばないが、着業者は皆無に近かった漁況から好転する手応えを得ており、今後の増産に期待している。
小樽市漁協の稚貝本分散は、開始から6割程度の進ちょく状況だが、8月に行った仮分散後のへい死が一部に見られ、丁寧な分散作業に注力している。サイズは小型のため選別機で落ちる下の稚貝を再度施設に戻し、最後にあらためて分散し直すことも考えながら慎重に進めている。
記録的不漁に加え、製品在庫の払底、海外産の搬入低迷などで近年にない異常高騰の市況を形成した北海道の秋サケ。量販店の生鮮商戦は価格訴求の販促展開が厳しく、苦戦を強いられた。親は商品づくりなどで健闘した一方、生筋子は単価高が購入量の落ち込みに直結し、売り上げの減少を余儀なくされた。
南かやべ漁協の定置網漁はブリが増産している。8月末から乗網し、11月に入ってはフクラギやイナダを中心に水揚げ。漁獲量の日変動、漁場間差が大きい傾向。また、昨年に比べ水揚げが少ないものの、スルメイカも乗網している。
枝幸町の株式会社枝幸水産商会(岩谷隆行社長、札幌事務所011・596・0682)は、枝幸産マホッケの開きやフライの販売拡大に挑んでいる。枝幸港根拠に操業する漁業部門の沖底船「第八龍寶丸」で漁獲した原魚を加工。自社のECサイトや町のふるさと納税返礼品のほか、道産食品専門店、飲食店などにアプローチ。11月には長崎市の地元百貨店「長崎浜屋」開催の北海道物産展に出展し、毛ガニ・タラバ・秋サケ・ホタテなど枝幸産の他商材と合わせ九州での認知向上、拡販に取り組んだ。
東京都・豊洲市場の北海道産マイワシ消流は荷動きが鈍っている。飲食店向けのサイズは相場の上昇で、利益を出しにくい状況。また、航空便の商材でも鮮度の良さが付加価値として反映されず、トラック便より高単価の分、さらに売れ行きが芳しくない傾向をみせている。東京都の集計によると11月1週目のマイワシの入荷状況は中心組成が70~100グラムと前年同期の100~110グラムより小型。仲卸業者は「今年は全国的に小ぶり。入梅イワシは時期になっても入荷せず、道東産も期待通りの荷は少ない。先が読めない」と仕入れに苦労する。
岩手県の久慈市漁協は、久慈湾で取り組むサーモンの海面養殖が事業化4季目を迎え、5日から稚魚の搬入が始まった。「久慈育ち琥珀サーモン」としてブランド化を進めるギンザケのほか、より収益性の高いトラウトサーモンも昨季から養殖。天然資源が減少する中、安定的な収益の確保につなげる。来年7月下旬までに2魚種で計800トンの水揚げを目指す。