標津漁協のけた引が6日に始まった。日産37トンペースで9日までに74トンを水揚げ。仕向けは韓国向け活貝とみられ、浜値は高値がキロ400円、安値220円と堅調な出足。同漁協では「水揚量も上々で、順調にスタートできた」と話す。
釧路海域(白糠漁協、釧路3単協)のシシャモ漁は、10月24日に白糠が先行してスタート、魚体が大きいものの水揚げは昨年を下回る出足となった。漁場が陸側に偏重、1隻当たりの日量(箱数)は1桁が多く、混獲のガンズが大量に入網し網揚げに苦慮。27日以降はシケも続いた。漁獲ノルマ減枠の操業下、浜値も高騰した昨年を大きく下回る苦しい展開となっている。
湧別漁協の底建網は昨年同様、マフグ中心にソイなどの水揚げ。10月は合計10トン以上の日もあったが、後半はやや伸び悩んでいる。マフグのサイズは大・中主体と良型でキロ200円台後半の高値を維持。同月31日は計7トンの水揚げ。
今季の宮城県産生食用むき身カキの出荷が10月30日、始まった。県漁協石巻総合支所で開かれた初入札会には前年同期比8%減の9.7トンが入荷。10キロ当たりの平均単価は同10%高の3万851円、最高値は同14%高の4万1千円だった。卵持ちはほとんどなく、全般に小ぶりながら身入りも良好だったが、夏の記録的な猛暑に伴う減産を懸念する声が出ている。
水産物の消費拡大に向けた官民の取り組みを推進するため、水産庁が定めた「さかなの日」制定から1周年を迎えた。2年目に入り、さらに活動を飛躍させるため、「さかなの日」応援隊の任命や魚料理の輪を広げる「#さかな料理部」を創設した。イベントなどで情報発信を強化するとともに、企業ら賛同メンバーでもフェアやイベントなどのさまざまな取り組みを展開し、水産物の消費拡大を推進する。
昨年の8万トン近くから一転し、5万トン台の不漁が見えてきた北海道の秋サケ定置。減産模様を受け、浜値は10月2週目以降上昇したものの、大半の浜が補え切れず、特にえりも以西や終漁漁場も出ている日本海などは落ち込みが大きく、定置経営を直撃。漁期前予測から復調が期待された根室海峡も河川そ上は順調に推移している一方、沿岸漁獲は10月で挽回までの伸びがなく、長引く不振から脱せない様相で終盤を迎えている。
北海道の水産加工業者がスクラムを組んだ「一般社団法人北海道食のブランド推進協議会」(理事長・高橋誠有限会社タカハシ食品社長)は、「北海道たべものがたり」の統一ブランドで北海道の食文化を発信、販路拡大を進めている。各社の特長を生かし、単独では困難だった新たな売り場の獲得など相乗効果も創出。水産品を中心に道産食品の認知向上、需要発掘に挑んでいる。
函館市は、水揚げ低迷が続く天然コンブの資源回復に向け漁場整備に取り組んでいる。繁茂不良を招く一因でもあるウニの移殖をはじめ、高圧洗浄機を用いた岩盤清掃、自然石の投入などを市内各浜で実施。来年6月ごろをめどに潜水調査を行い状況を確認する。
オホーツク海沿岸の10月末水揚量は、漁場造成を合わせ29万9775トン、達成率98%となった。北部の宗谷管内は前年同期比1割減、南部のオホーツク管内は7%増、合計は横ばいの30万トンに迫っている。5単協が3万トン以上を水揚げし、常呂が4万3500トンと唯一4万トン超え。浜値は歩留まり、アソートが低下しキロ100円台中盤と弱含みの傾向にある。
サロマ湖3単協(湧別・佐呂間・常呂漁協)で養殖カキの水揚げが始まった。気温が上昇した今年は湖内でも高水温となり、成育に影響するものと心配されたが身入りは良好で歩留まりが向上。さらに生存率も高いことから、着業者は「ここ数年で最高の出来」と声をそろえる。一方、引き合いは量販店を中心に堅調で、浜値はキロ千円台前半と4桁の好値を維持している。