廃漁網などの効率的な回収と原料への再生、新たな水産資材の生産などを促進していく団体「Re:ism(リズム、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会)」(会長・木下康太郎木下製網株式会社社長)がこのほど設立された。使用済み漁網のリサイクル率向上に取り組んできた「Team Re:ism(チーム・リズム)」の活動を大日本水産会が継承し、漁業や製網、繊維、リサイクルなど多角的企業・団体が参画。水産系プラスチック資材の再利用促進に加え、技術開発や消費者への認知向上も目的に、循環型社会の構築や環境負荷低減に注力していく。
「第31回全国青年・女性漁業者交流大会」(全漁連主催、農林水産省、農林中央金庫ら後援)が5、6の両日、東京都のAP日本橋で開催され、全5部門に30組の各都道府県代表者らが資源管理や流通拡大、地域活性化など浜で取り組んでいる活動内容や成果を報告した。全国大会に進んだ代表者らの発表は各地の漁業者の模範となるような優良事例が多く見られた。
東京都・豊洲市場のカキ消流は、アサリをはじめとする春の貝類が出回り始める3月末を控え商戦が最終盤を迎えている。今シーズンは入荷数量が前年を下回り、相場は高値圏で推移。瀬戸内海の減産を伝える報道の影響で飲食店がメニューから外すケースもあり、仲卸は売り込みに苦戦している。同市場の月別の殻付きカキ取扱状況は、昨年11月は数量が前年同月比27%減の136トン、キロ平均単価は同15%高の1234円。12月以降は数量が回復し前年比1割減以内に収まり、単価は前年並みで推移。1月は数量が1%増の127トンと前年並みの水準を確保し、単価は6%安の1171円とやや軟化した。
海洋防汚塗料製品の開発・販売を主力とするバッセル化学株式会社(山口県下関市、江口健一社長)の「セイフティシリーズ」は、養殖・漁業資材を中心に幅広く使用できる無薬剤型防汚塗料。シリコーンを含む塗膜表面は撥水性・平滑性を有し、その物理的作用によって各資材への海棲生物の付着を防止、効果も長期間持続する。塗膜には有害物質は含まれておらず、各試験・分析を通し安全性も実証されている。同社は2月25、26日に開かれた「第23回シーフードショー大阪」に初出展、来場者に特長を示すとともに利点をPRした。
岩手県はこのほど、県漁連など6団体と連携し水産業再生に向けた取り組みの一層の“進化”“深化”を図る「不漁に打ち勝つ! シン・岩手県水産業リボーン宣言」を打ち出し、9日、盛岡市内で宣言式を行った。資源回復や高水温に強い養殖種の技術開発などに取り組んできた2022年の宣言をバージョンアップ、藻場再生や海業を新たな項目として加えた。環境変化に立ち向かい、漁業者の所得向上や漁村活性化などにつなげる。
宮城県のイサダ(ツノナシオキアミ)漁は2日から今漁期が開幕した。10日まで4回出漁、水揚げ地の気仙沼・南三陸町・女川の3市場には合わせて461トンが水揚げされている(県の速報値より)。2年ぶりに漁が解禁された昨年の同期を7%ほど上回っているが、船頭らによると全体的に群れは薄く、開幕直後にシケが続いたこともあり手応えは感じていないようだ。キロ単価は100~80円の間で推移している。
オホーツク海沿岸の漁場造成が始まった。北部の枝幸が6日、南部の沙留、紋別が9日にスタート。紋別は日産100トン台の水揚げ。一方で歩留まりは、各地例年より低いもようだ。北部は宗谷(20隻)が600トン計画で16日の開始予定。猿払村(32隻)は毛ガニ船を除く25隻で同じく16日から。頓別(19隻)は300トン計画で15日の開始予定。
北るもい漁協(佐藤満組合長)は、初山別支所の水産物加工処理施設をHACCP準拠に改修した。天井・壁・床など各所に加え、原料と製品の交差がない作業動線や異物混入リスクを防ぐ施設構造に改善。併せて適切な温湿度管理ができる空調設備の導入で主力・タコ加工品の安定供給に向け、通年製造体制を整えた。2021年に竣工した隣接の鮮度保持施設(冷凍冷蔵施設)との連動で「ダコ」のブランド力向上、製造量・販売量の拡大を図り、漁業者の所得安定につなげていく。
第68回全国水産加工たべもの展(運営委員会主催)の品評会(最終審査)がこのほど行われ、加工昆布部門では、大賞にあたる農林水産大臣賞に、敦賀昆布㈱(福井県敦賀市、森田貴之社長)の手すき製品「極みの逸品 おぼろ月夜」が選ばれた。同社は前回(2024年開催)の「現代の名工 竹紙昆布」に続く同賞受賞。受賞商品の表彰式・祝賀会は3月25日、大阪キャッスルホテルで行われる。出品数は4部門合計で前回より12品多い824品(水産ねり製品122品、水産物つくだ煮249品、加工昆布248品、削り節205品)。
日高中央漁協荻伏地区のカレイ刺網漁は、毎年12月から1月にかけて荻伏沖を中心に海獣類による深刻な漁業被害が続いている。昨年12月には日本鯨類研究所や水産庁、日高振興局などの協力を得て、漁場周辺の集音や写真撮影などの実態調査を行った。