ホタテの新物商戦を展望する一般社団法人北海道水産物荷主協会(笹谷智貴会長)主催の第32回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月26日、京王プラザホテル札幌で開催された。繰越在庫の重いボイルは価格の再修正を期待する意見が示されたほか、玉冷は大型組成に注目が集まる一方、シーズン当初における価格修正の重要性や国内流通の安定化を指摘する声が相次いだ。
岡山県笠岡市の笠岡諸島・北木島でカキ養殖をする勇和水産(電話0865・68・3751)は、今年から二倍体カルチ方式から三倍体シングルシード方式へ全面転換する。近年深刻化する大規模へい死への対応で、採石場跡地を活用した人造海水池を種苗訓練所として位置付け、夏場の歩留まり向上と高効率生産を狙う。将来は笠岡諸島エリアの種苗訓練拠点化も視野に入れている。
宗谷漁協のいさり樽流漁が不調だ。1隻で日量100キロに満たない着業者が増えている。年間千トン割れで過去最低だった昨年の序盤と比べ、さらに半減となる低調な出足に、漁協関係者は不安を募らせる。浜値は前年同期比3割高のキロ千円と高値に振れているが、減産をカバーできない厳しい操業が続いている。漁が始まった4月のミズダコ水揚量は前年同月比43%減62.4トン。5月はシケも影響し1~12日の出漁日数が3日で計5.5トン。同期間に7日で計67.3トンだった昨年より大幅に減少している。同漁協は「漁が薄く出漁しない着業者もいるが、1隻100キロ未満の船が多く、50隻前後で日量合計3トン程度」と話す。
ICFA(国際水産団体連合)の年次総会が4月27日、イタリアのローマで開かれた。日本からは大日本水産会の枝元真徹会長らが出席し、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会(Re:ism)の設立など水産を取り巻く日本の状況を報告するなどして意見を交わした。困難ながらも漁網のリサイクル活動に取り組む日本の姿勢に賛同の声が得られた。
株式会社ニッスイは5月27日、東京都で国産養殖サーモンに関する事業説明会兼試食会を開き、同社が手掛ける養殖サーモンを2030年に1万トンの生産量に拡大することを明らかにした。岩手県陸前高田市に新たな漁場を整備し、新規の給餌設備を導入。6月8日の世界海洋デーを前にして「水産資源を守りながら持続的に安定供給するには『養殖』が欠かせない」と強調。サーモン養殖を通じて豊かな海を次世代へ引き継ぐ姿勢を打ち出した。
枝幸町の海洋食品株式会社(三國浩司社長、電話0163・62・3731)は、前浜・枝幸で揚がる魚介類を生原料で缶詰に仕立てる「フレッシュパック」で、昨年からサバの水煮缶=写真=を商品展開している。2、3年前から定置で獲れて、サイズも良型が増えてきた“秋サバ”を活用。町のふるさと納税返礼品や通販で訴求している。フレッシュパックは水揚げから24時間以内に缶詰に仕立てている。生原料で素材の良さを生かし、うま味や風味が豊か、冷凍原料でつくる通常の缶詰より軟らかい食感などが特長。
地域の発明家として水産業界に貢献する標津町の株式会社篠田興業(篠田静男社長、電話0153・82・2179)は、ニシンの「雌雄判別装置」を開発した。6月から注文の受け付けを始める。受注生産のため引き渡しは11~12月を見込む。装置は超音波(エコー)で雌雄を判別。仕組みはステンレス製の投入台にニシンを置くとベルトコンベヤー上に流れて判別カメラ(エコー)で雌雄を判別するとともに自動で仕分ける。
岩手県釜石市で定置網経営などを手がける有限会社泉澤水産(泉澤宏代表)は、5月25日に海面養殖サーモン「釜石はまゆりサクラマス」の今季出荷を開始した。1尾平均1.8キロ(体長50~60センチ)で、約3トンを水揚げ。キロ当たり880~700円で取引された。養殖は秋サケの不漁を受け産官学が連携し2020年から取り組んでおり、22年に事業化し今季で4年目。需要は拡大しており、過去最多となる約400トンの生産を見込む。
山形県遊佐町の県漁協吹浦支所で5月24日、今季の天然イワガキ漁が始まった。水深4~8メートルほどの磯場での素潜り漁で、同支所では16人が着業。身入り良く、ハシリの浜値は1個当たり700~400円前後。庄内浜の夏の味覚としてブランド認知され、漁協によると「盛期には1個千円前後になることもある」という。資源は減少傾向にあり、着業者らは日量制限など資源管理に努めながら操業。漁期は8月中旬ごろまで続く。