昆布森漁協青年部(能登崇部長)が試験的に取り組むトロロコンブ養殖。昨夏収穫分は全般的に生育が良く、従来の刻み加工(生)に加え新たに乾燥品も生産した。
天然資源が減少する中、養殖の可能性を探るため釧路地区水産技術普及指導所の協力で数年前に開始。昆布森漁港内に施設を設置、のし2本で養殖する。
促成マコンブの試験養殖に取り組む八雲町漁協の養殖コンブ研究会(川村忠夫会長、20人)は、このほど最初の間引き作業を行った。昨年12月後半から約1カ月で2倍の長さに伸びたコンブも見られ、川村会長は「順調に成長している。作業工程も問題ない」と一安心。今後の成長に期待を寄せている。
トーサムポロ沼で行う歯舞漁協のアサリ手掘漁が2月中旬に始まった。結氷した氷を割りながらの操業や沼に流氷が入り漁場が狭まる日もあったが、長山吉博アサリ部会長は「資源的にも問題なく出足の水揚げは良好」と言う。
12人が着業。1人当たりの漁獲ノルマは昨年比150キロ減の1.2トンに設定。「サイズ別で大と中を減らし小を増やした。過密場所の小の密度を下げ、漁場の適正化を図るため」と説明する。
ひやま漁協貝取澗地区で若手漁業者3人が立ち上げた合同会社新生は、2018年10月に開始した養殖ホタテが順調に成育、3月以降にも初出荷する見通し。1月中旬に3回目の分散作業を実施し、猪股勝也代表(35)は「へい死が少ない」と、出荷量の安定確保に期待を込める。
(株)極洋は春の新商品として、家庭用商品22品、業務用商品22品、合計44品を3月1日発売する(一部は5月)。家での簡単調理を求める傾向や、飲食サービス業の人手不足など社会的背景を踏まえ、メインコンセプト「Value&Solution」のもと、①時短・簡便、②健康、③魚の付加価値をサブコンセプトに開発した。家庭用25億円、業務用10億円、計35億円の売上げ目標を掲げる。
えりも町の㈱マルデン(傳法貴司社長、札幌支店011・622・5566)は、北海道産タコの加工にも力を入れていく。従来主力商材の秋サケは不漁が続き、原料確保が厳しい状況下、比較的水揚げが安定している魚種の一つとして取り扱いを強化。刺身商材を新たに打ち出していく。また従来、外食業態「バル」スタイルで手軽に食べられる水産総菜をコンセプトにした「デンバル」シリーズで、たまねぎ「札幌黄」と組み合わせた「タコマリネ」、バジルソースあえの「タコバジル」も商品展開。ホテル・レストランなど業務筋、ギフト関係で徐々に販路が広がってきている。
三陸気仙沼の求評見本市が18日、宮城県気仙沼市で開かれた。水産加工業者ら市内30社が出展。サンマやサバ、マグロ、フカヒレ、市が水揚げ日本一を誇るカツオといった気仙沼ならではの素材を生かした各社自慢の商品を並べ、全国から集まったバイヤーら約600人にアピールした。
宮城県産養殖ギンザケの今季(2020年)生産量は1万4000トン前後になりそうだ。昨季からやや減産となる見込みだが、成育はおおむね順調で3月中旬から水揚げが始まる予定。国の地理的表示(GI)保護制度登録で需要の増す活じめ「みやぎサーモン」は3千~4千トンになる見通し。安く出回るチリ産の流通動向を踏まえ、生鮮出荷などで好値を維持していく考えだ。
中村産業(株)(千葉県松戸市、中村剛太郎社長)は2月24日、設立60周年を迎えた。また、これを機に3月1日、「NASCO株式会社」に社名変更する。既に海外の取引先には、同社の名称はNASCO(ナスコ)で浸透しており、今後のさらなる事業の国際化を見据えた上で、次の時代に向けて新たな一歩を踏み出す。中国や東南アジア市場にも進出する。
「オイシイ。でツナガリタイ。」をキャッチフレーズに、常呂漁協の若手漁業者が設立した「マスコスモ合同会社」(川口洋史社長)の販売するカキが、札幌市内はじめ関東、仙台を含む約16店舗の飲食店で堂々のデビューを果たした。北海道イタリアンバル「ミア・ボッカ」が期間限定パスタの「北海道サロマ湖産カキとホエー豚ベーコンのクリームソース」に使用。3Dフリーザーで急速冷凍させたカキに、札幌北2条店料理長は「身がぷりぷりで鮮度がよく手を加える必要がない。売れ行きも上々」と太鼓判。川口社長は「この規模の取扱量は今回が初めて。ミスなくこなしたい」と力を込める。