(株)フーディソンは5日、東京都内のJR五反田駅改札前に鮮魚専門店「Sakana bacca(サカナバッカ)五反田」をオープンした。加工スペースも設け、魚をさばく様子は通行客からも見ることができる。駅改札前という今までの鮮魚店では珍しい立地に出店することで、魚に関心のなかった人にもその面白さを訴求し、魚食文化発展に貢献したい狙いもある。
枝幸町の(株)オホーツク活魚(藤本信治社長、電話0163・62・4553)が加工、提供する北オホーツク産の魚介類を使った料理が広島県福山市の飲食店でメニュー展開されている。定番に位置付け、自作のPОPを駆使し、店内やフェイスブックで素材の魅力を発信。認知度向上に一役買っている。
宮城県が取り組む、高級魚ホシガレイの「作り育てる資源管理型漁業」事業が成果を上げている。県内の2019年の漁獲量は10年前に比べ、約4倍の21トンに増加。キロ平均単価は3934円の高値を記録し、不振が続く漁船漁業の支えになっている。漁業者らによる中間育成事業は3年目を迎えた。今季の稚魚放流は6月下旬に始まる予定。
仙台市青葉区のミライトス(株)(鈴木圭介社長、電話022・393・5836)は、宮城県内で作られた水産加工品などをセットにして市内に宅配する事業を開始した。地元の商品と消費者をつなぐ思いを込めて「かけ*はし商店」と命名。区内で経営する「綴(つづり)cafe」を拠点に、運送会社の㈱ソウルロジス(同市若林区)と連携して行っている。カフェ経営のほか、加工会社のホームページ制作や商品パッケージデザインなども手掛ける同社。新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む取引先も多い中、鈴木社長は「販路確保のお手伝いをしたい。地元の人たちが県産品の魅力に気づくきっかけにもなれば」と意気込む。
オホーツク管内の毛ガニ漁は、中部地区(湧別・常呂漁協)が自主休漁を終え4日から順次再開した。共に序盤は若主体の水揚げ。堅は中、小でキロ5千円前後、若は3千円台と、昨年よりやや弱含みの展開。
3隻の湧別は4日に再開した。9日現在の累計数量は7.8トン、許容漁獲量に対する達成率は60%。日量200~300キロの水揚げ。
余市郡漁協で浅海漁業などを営む有志6人が挑戦するカキ養殖試験が順調だ。昨冬からSEAPA社(オーストラリア)製の専用バスケット(養殖かご)に移し替えた種ガキはへい死も少なく成育しており、6月中に出荷する。さらに今夏から種ガキの育成段階でもバスケットを使用。作業負担の軽減を図る。
北海道沿岸の春定置は、トキサケの水揚げが5月にまとまり、不調だった昨年に比べて全般的に好ペース。組成は小型傾向。一方、浜値は3~4割安で、3キロ台がキロ2千円割れ。日高などで5月末から途切れたが、漁業者は6月中旬以降の盛漁に期待をかけている。
2019年度(10~5月)シーズンの噴火湾加工貝(2年貝)出荷が終漁した。7単協(いぶり噴火湾・長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の総水揚量は3万4403トン。大減産に見舞われた18年度比で86%の増産となったが、平年並みの17年度対比では46%減にとどまり回復には至らなかった。
釧路市東部漁協のさお前コンブ漁は、解禁から3日後の5月30日に初水揚げ。翌31日も出漁、6月5日現在で計画日数の半分となる2日間操業した。総体的に繁茂、昨年に比べて長さもあるが「コンブが若い」との声が多く、今後の成長が期待される。
八雲町とひやま漁協熊石支所、落部漁協で養殖試験に取り組んでいるトラウトサーモン(ニジマス)の初水揚げが1日、熊石支所で行われた。平均体重は目標の3キロを超え、生残率も9割以上と高成長。今年は市場に流通させず、生食用で町のふるさと納税返礼品に使用。「北海道二海(ふたみ)サーモン」と名付けブランド展開することも決めた。