日高中央漁協のスケソ漁は終盤に入った。今季は様似地区の刺網で昨年11、12月に好漁。ただ年明け以降はシケも絡んで薄漁に転じた。浜値は放卵や卵質低下に伴い弱含みで推移している。
西網走漁協のワカサギは、つくだ煮原料に合わない大型サイズが例年より多く、浜値はやや安値に傾斜している。日産はハシリの3トン前後から2トン台に落ち込み、昨年を下回る出足となった。 網走湖の氷下引網は15日にスタート。ワカサギ振興会(会長・千葉裕司理事)の29人が9カ統で操業している。今季の豊度は低水準で、1カ統減の影響もあり日産2トン程度の水揚げ。
北海道産毛ガニは今季も資源低下で供給量の減少が続く。日高は若干増枠だが、十勝・釧路が減産、3月に開幕する主産地のオホーツクも減枠で過去最低の許容漁獲量となる。一方、消流動向は全域的に小型傾向などで、昨年産の冷凍在庫は大・中サイズがほぼ消化され、価格形成は強含みの様相。連年の価格上昇で消流停滞のリスク感も強まっている。
オホーツク海けた引漁の2019年水揚げ計画は前年実績比10%増の29万4800トンとなった。北部の宗谷、猿払村、南部の常呂が4万トン超え。12単協中8単協で増産を計画している。このうち3月から始まる漁場造成は1万トン台前半と見込まれ、昨年の3倍に増える見通し。
北海道の食品メーカーが開発した商品の品評会「第26回北海道加工食品コンクール」(北海道食品産業協議会主催)で、札幌市の株式会社ふじと屋(電話011・787・4155)が商品化した羅臼産秋サケ使用の「とうふホエイさけ」が最優秀賞の道知事賞に選ばれた。
えりも漁協のスケソ刺網は、前年より水揚げが伸び悩んでいる。浜値もハシリは高値に付いていたが、1月に入り卵が抜けだし、弱含みに転じた。
宮城県や県の水産加工関連団体は1月30日、水産加工品品評会を女川町まちなか交流館で開き、12の各賞を決めた。最高賞である農林水産大臣賞には株式会社鮮冷(女川町)の「わが家のつみれ さんま」が選ばれた。各社からの出品はどれも創意工夫に満ちあふれた製品ばかりで、今後の県の水産振興に期待を感じさせる内容となった。
青森県深浦、今別両町沖のサーモン海面養殖は今季、約600トンの水揚げが見込まれ昨季の10倍近くなる。深浦の2カ所は事業化に移行、今別は引き続き試験養殖しながら規模を拡大。将来的には1万トンの生産が目指され、国産の生食向けとして存在感を高めていく。地元の期待も大きい。
青森県陸奥湾で漁港を有効利用したナマコの増殖が試みられている。漁港入り口となる開口部の海底に空気だまりを持つ特殊ブロックを沈め、ナマコを封じ込め成長させる取り組み。採苗器に稚ナマコを付着させて漁港内のホタテ貝殻礁に移して育成し、港外のナマコ漁場に貝殻礁ごと運ぼうという挑戦も。いずれも漁港を静穏域として活用する新たな増殖手法として注目される。
ホテルライフォート札幌は、道が制定する「世界自然遺産・知床の日」の1月30日、羅臼・斜里両町の食材を味わえる催し「しれとこ食の宴」を初めて開いた。羅臼昆布や旬のスケソ、マダラ、ウニなど海産物を中心とした料理を提供。湊屋稔羅臼町長や漁業者、水産加工業者らも駆け付け、世界自然遺産が生んだ食と観光をPRした。