岩手県陸前高田市の広田湾遊漁船組合(大和田晴男会長)は、第13回産業観光まちづくり大賞で最高賞の金賞を受賞した。2年前に始動した、広田湾の海中で酒を熟成させるプロジェクトの体験型観光が評価された。「地域を巻き込んだ取り組みを活発化させ、もっと人を呼び込みたい」と関係者は意気込みを新たにする。震災の風化が叫ばれる中、人々の交流を通じた地域経済の活性化を目指す。
青森、岩手、宮城の東北3県の秋サケ漁が厳しい中で中盤入り。10月末時点で各県がまとめた累計漁獲量によると、3県の合計は1186トンで前年同期の3割弱。まとまった水揚げもほとんど見られない状況だ。地球温暖化に伴う海水温上昇の影響などが考えられる。
青森県沿岸の漁獲量は前年同期比68%減の累計269トン。海域別でも太平洋側191トン(同70%減)、津軽海峡56トン(同58%減)、日本海側21トン(同60%減)と軒並み減少している。
宮城県産乾のりの生産量が今季、4億枚に達しそうだ。昨季は今年1月の仙台港での重油流出事故の影響で3億枚を割り込んだ。生育状況が比較的安定している今季は色、つやともおおむね良好で例年並みの上場水準に回復する見込み。初入札は27日、全国のトップを切って行われる。
日本海北部のスルメイカは、礼文島のオカ寄りに漁場が形成され、11月に入り稚内港では日量千箱以上の水揚げ。中心の1箱20尾入れは1隻100箱前後に増えたが「終盤に入って多少見えている程度。今年は振るわなかった」とイカ釣着業者。発泡1箱5千~4千円台と高値基調で「値段に助けられている」と続ける。
「小さなつぼみが花を咲かせますように」との願いを込め名付けた。暖色系を基調とした店内。気さくな由美香ママと女性スタッフがお出迎え。きれいな花に囲まれて、ゆっくりと落ち着いた雰囲気を味わえる。
北海道沿岸での水揚げが定着したブリ。ひだか漁協や羅臼漁協など各浜でブランド化の取り組みも進む中、東しゃこたん漁協も船上活じめで販売拡大に乗り出した。美国沖で大定置を営む有限会社丸榮水産が活じめを実施。漁協職員が脂肪率の測定などで厳選したブリにブランド名称「鰤宝(しほう)」を冠し、10月から出荷を開始。鮮度の良さが評価され、日によって野じめに比べ2倍近い価格が付くなど順調なスタートを切っている。
道連合海区がまとめた漁獲速報によると、北海道の秋サケ定置は10月末現在で、漁獲尾数は前年同期比25.7%減の1433万7770尾にとどまり、2000万尾割れが濃厚。平成以降最低の一昨年を下回るペースの記録的凶漁下、浜値の下方修正も相まって漁獲金額は34.1%減の268億4618万7000円と300億円台に届かず、16年ぶりの400億円台割れの様相が強まっている。
食品卸大手の国分グループ本社株式会社(東京都)は2020年1月1日をめどに生鮮事業会社を再編する。調達から販売まで生鮮流通全体の最適化を実現させる。
来遊数の減少が続くサケの「持続可能な資源管理」をテーマにした公開シンポジウムが3日、札幌市で開かれた。日本水産学会北海道支部の主催。今年は国際サーモン年に制定され、NPAFC(北太平洋溯河性魚類委員会)など国際機関と加盟国がさまざまな研究活動を展開。その趣旨を踏まえ、研究者8人が最新の研究成果を発表。特に資源減少の主因に推察される海洋環境の変動による初期生残のメカニズムなどを探るとともに、長期的なモニタリング調査の継続、野生魚の利用などの資源管理方策が提案された。
最終盤に入ったオホーツク海けた引の10月末水揚量は、漁場造成を含め29万770トンとなった。計画達成率は99%。大台の30万トンが目前に迫っている。アソートは3Sまたは5S中心。小型の割合は増している。キロ180円前後~130円前後の値決め、一部は100円割れも。シケ早く荒天戻りが増え1日満度の操業が減ってきた。早い漁協は11月20日をめどに終漁する。