渡島噴火湾の毛ガニかご漁は、単協によって水揚量に差が出ている。落部、八雲町の2単協は許容漁獲量(ノルマ)を達成したが、ほか3単協は最終日まで操業する見込み。組成は小または中主体。浜値は小がキロ3000円台中盤、中が5000円台後半~4000円台後半、大は高値7000円台まで高騰している。
道漁連は5日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を1万5826トンと発表した。道東地区を中心に資源が回復模様で、過去最低の昨年度実績(1万3260トン)に比べ19%増。ただ過去10年平均(1万7017トン)と比べると7%下回る。
石巻市の有限会社ミツワ製氷冷蔵は窒素ナノバブルで満たした低酸素氷を提供、鮮魚出荷業者などから評価を受けている。海水に窒素を注入することで酸素濃度を低下させ、魚の酸化抑制をはじめとする効果により鮮度保持を高める。同市などと連携して沖合底引網などでの導入も進め、流通の川上から川下までカバー範囲を広げている。
根室湾中部漁協の養殖カキの春夏出荷が終盤に入った。今季は目立ったへい死もなく順調に推移。着業する石野洋一さんは「昨年に比べ身入りなど成長も良い」と話す。1~6月の取扱数量は、へい死が目立った昨年に比べ30%増の6万170個となった。
渡島噴火湾で来季に出荷する加工貝の耳づり作業が終了した。本数は各浜で異なるが「開始当初の見込みより下げることができた」と話す漁業者も少なくない。今後の成育次第で来季の出荷量が左右されるため、漁業者は天候に注意しながら安定した海況となることに期待している。
昆布森漁協のホッカイシマエビかご漁が6月中旬に始まった。各漁家が煮方などを工夫し良質なエビを生産する中、着業5年目を迎える仙鳳趾地区の竹花敏市さんも煮る時間や塩加減、尾数など随所で追求。加えて、輪ゴムなど副資材を必要としない嵌合(かんごう)パックを使い衛生面・異物混入対策も徹底している。今年から「花えび」の独自名称を付けてPR。長期保存可能な真空パック詰めの冷凍品も展開している。
水産庁は6月25日、札幌市で水産政策の改革に関する説明会を開いた。参加した北海道の漁業関係者は、新たな資源管理目標の設定に採用する最大持続生産量(MSY)の信頼性やメリット、漁獲可能量(TAC)対象拡大に向けた混獲魚種の管理方法や経営支援策について質問。これに対し水産庁は徹底した資源評価・管理への移行、微小魚種のグループ化検討などを示した。
船上活じめのホッケやニシンを独自の販路で直販している常呂漁協の川口洋史(きよふみ)さん(33)。フェイスブックの配信やイベント運営を通じ、取引先は道内外の飲食店中心に20店舗まで拡大した。最近は6次化についての講演依頼も増えているという。
散布漁協のさお前コンブは、シケや悪天候に悩まされたものの、漁期最終日となる6月25日に出漁して計画の3日間を消化、漁を終えた。秋森新二組合長は「3日採るのに日にちはかかったが、数量的には順調に揚がった」と話す。
噴火湾で毛ガニかご漁が始まった。いぶり噴火湾漁協は中主体の組成で1隻平均100キロ台、日量1トン台と上々の出足。浜値は昨年の2割高で始まり大がキロ5000円台、中が3500円前後と高値基調で推移している。