宮城県漁協は本年度、ワカメ茎などの加工残さの処理について、来年度からの事業化に向け検討する。昨年度まで2カ年、ブタの餌にする実証実験を進め好感触を得た。ホヤ殻も対応できる。
4月下旬から操業する函館市漁協入舟地区のウニが最盛期を迎えている。春に比べ身入りも向上。着業する熊木房雄さんは「漁は例年並み」とし「移植放流などで資源管理しているため」と強調する。
タイサン太洋産業株式会社(松岡章社長)は、北海道産秋サケの鮭節、鮭魚醤を調味に使用した辛子めんたいこを商品化した。「北海道の辛子めんたいこ」の認知度向上を目指し、「北海道らしさ」を追求。7月から取引先との商談など売り込みを開始した。
カレイ刺網に着業する落部漁協所属・第三弘栄丸(4.4トン)の宮本弘文さんは、目合いの異なる網を同時に刺して漁模様を予測しながら使い分けている。早朝にカレイを選別しながら漁具・漁法を説明してくれた。
道総研さけます・内水面水産試験場は6月30日に札幌市で開かれた道連合海区で、ことしの秋サケの資源状況を説明、北海道の総来遊数は前年比6%増の3901万5千尾との予測を示した。予測通りの場合、沿岸漁獲数は7年連続の4千万尾割れ。重量ベースで11~12万トン規模の低水準が続く。
中標津町地方卸売市場を管理運営する中標津地方魚菜(株)(久本眞一社長)が敷地内に建設を進めていた新加工施設が完成し、7月上旬から稼働を開始する。窒素を活用した製氷・加工設備(㈱昭和冷凍プラント製)を新たに備え、酸化による劣化抑制技術で鮮魚、干物など加工品の鮮度・品質保持を強化。国内をはじめシンガポール、タイ、台湾などアジア圏への販売拡大に取り組む。
噴火湾の毛ガニかご漁が6月20日に解禁した。渡島地区の組成は昨季より小ぶりで中、小主体だが、特に長万部周辺の漁場で順調な水揚げ。浜値は中がキロ3千円台前半から2千円台後半と強含んでいる。
貝殻さお前コンブ漁が6月30日に終漁した。今季はシケや雨に悩まされる日が多く、漁期中盤には10日連続で沖止めになったことも。終盤に連日出漁して挽回、昨年より4回少ない11回の操業で漁を終えた。
歯舞、落石、根室3漁協の241隻が着業。6月1日に解禁した。4日に初水揚げ。14日まで6回操業したが同日の漁を最後に天候が崩れ、15日から10日間足踏み状態に。着業者は「異常気象。6月にここまで続けて休むことは珍しい」と口をそろえ、不安を募らせていた。
漁期終盤に入った25日以降に天候が回復、27日以降は30日まで連日出漁。最終的にコンブ採取日数を11回まで伸ばした。
宮城県漁協は6月30日、本年度通常総代会を石巻市で開催した。昨年度事業報告、本年度事業計画などの議案をいずれも原案通り決定。昨年度は養殖ホタテ、ワカメの高値などで事業利益が膨らみ、8億円超の剰余金を計上した。これを受け、本年度から5カ年の経営改善計画期間の「早期に震災特例優先出資の返済も視野に入ってきた」とした。
寿都町漁協の定置網はヒラメの水揚げが振るわない。ホッケも低水準だった前年より盛り返したものの、依然低調な水揚げが続いている。
6月27日現在で6カ統が操業。ヒラメの水揚げは1月~6月27日現在で数量が前年同期比56%減の8.5トン、金額は同47%減の635万円、キロ平均単価は同27%高の742円。
また、前年大不漁だったホッケは数量が同19%増の168トン。金額は同24%増の2873万円、キロ平均単価は同11%高の171円。