森漁協のミズダコは2月まで昨年並みの低調な水揚げで推移。一方、浜値はキロ990円と高値基調だ。
昨年4月~ことし2月末の累計数量は同1%減の112トン、金額は浜高を反映し同8%増の8966万円。このうちタコ箱漁では同18%増の57トンを水揚げしており、金額は同19%増の4756万円、キロ平均単価は同1%高の829円だった。
【神戸】兵庫昆布海産株式会社(神戸市、中山俊社長)は2月21日、有馬温泉のホテルで節目の「第60回春の招待商談会」を開いた。全国の加工流通業者約110人が出席、出来高は過去最高の8億8567万円を記録した。商談を終え、中山社長は「60回の節目を迎えられたのは皆さまのおかげ。大変感激している。一つの通過点。65回、70回と開催していきたい」と話した。
札幌市のカネシメ食品株式会社(寺尾新吾社長、電話011・618・2275)は、数の子をフライに仕立てた。新たな料理提案で商品開発。従来のすし種主体から惣菜需要へ販売チャネルを広げていく。
株式会社郷田商店(大阪府堺市、郷田光伸社長)は、卸を中心に製造販売も手掛ける昆布専門店。看板商品は道南・白口浜真昆布を原料に、職人が削るおぼろととろろ。昭和21年の創業以来その伝統技を継承し、現在も最年少で34歳の職人が活躍。
落部漁協のホタテ養殖漁家は、耳づり2年貝の出荷を開始した。水揚げ量は日産70~80トンペース。今季はへい死被害が目立っており、着業者は「1施設で3割~半分が死んでいる」と頭を抱えている。サイズは若干小さめだが、歩留まりは例年並み。
一部地域でしか流通していなかったアオゾイが活じめで需要先を広げている。従来の煮魚・焼魚から刺身商材として価値が高まり、札幌市内の飲食店、量販店に加え、関東からも「北海道の魚」として引き合いが強まっている。
イサダ(ツノナシオキアミ)の食用利用に弾みがつきそうだ。公益財団法人岩手生物工学研究センターなどのチームはこのほど、イサダに含まれ肥満の抑制につながる成分を特定するとともに高含有を確認、抽出方法も開発した。サプリメントなど機能性食品や加工食品の原料として製品開発が進められているほか、医薬品としての活用も期待される。
「漁獲から加工、販売まで」をモットーにする、せたな町の有限会社マーレ旭丸(西田孝男社長、電話0137・87・3455)は、イカの加工品を商品展開。売れ筋は、厳選した北海道産のジャガイモと炊き上げた「じゃがいか」だ。
1月15日に解禁した日高西部海域(門別~冬島、許可隻数37隻)の毛ガニ漁が苦戦を強いられている。地区によって差はあるが、全体的には序盤の水揚げ不振とシケ連発が響き、2月20日現在で許容漁獲量(ノルマ)87トンの達成率は3割。浜値も昨年より安値推移。2月後半から序盤に比べ日量が上向き、着業者は挽回に期待を掛けている。
岩手県の水産加工会社や漁協自営工場で、大手自動車メーカーなどの専門家が生産ラインの改善を指導し成果が上がっている。釜石市でこのほど開催された発表会で、缶詰製造のリードタイム短縮を目標に取り組んだ加工場は「生産性が30%向上した」と紹介。大震災の影響で人手不足が深刻化する中、改善による生産の効率化が脚光を浴びそうだ。