政府は6日、水産改革に関連する「漁業法等の一部を改正する等の法律案」を閣議決定した。今の臨時国会での成立を目指す。養殖業への新規参入を促進するなど「水産業を成長産業へ」(安倍晋三総理)とする狙いがあるが、漁業権を地元の漁協や漁業者に優先的に割り当てる規定の廃止など、漁業関係者が従来の漁家経営への影響を危惧する内容を多く含んでいる。奇しくも前日5日には、水産改革法案の拙速な審議をやめ、充分な議論をするよう求める全国の沿岸漁業者による緊急フォーラムを東京都内で開いていたばかり。参加者からは「われわれの声の届かない悪しき改革」だと紛糾する声が続出した。