苫小牧漁協は今季から、ホッキと同じ海域に繁殖する棘皮(きょくひ)動物「カシパン」=写真=の試験駆除に乗り出している。平成20年以降、ホッキの稚貝が減少傾向にあり、要因の一つに推測されるカシパンとの関係や影響を調べる。5~10年程度かけて実施し、成果が得られれば、本格的な駆除対策を検討する。
「カシパン」(和名)は、ウニやヒトデ、ナマコと同じ棘皮動物。苫小牧沿岸では「ハスノハカシパン」が多く、生息域がホッキと同じ水深5~30メートルの砂地。これまで稚貝の減少との因果関係は確認されていないが、同漁協では「食性上の競合や、生息できる砂地が奪われ、ホッキ稚貝の着生弊害を招いている可能性がある」と説明する。