宮城県沿岸でまひ性貝毒原因プランクトン(アレキサンドリウム属)のシスト(種・休眠胞子)分布が拡大、ホタテなどの二枚貝が毒化するリスクが高まっていることが分かった。
県が昨年10、11月、沿岸94点でシストの分布を緊急調査した。ホタテなどの二枚貝で昨年、まひ性貝毒による出荷自主規制がこれまでになく広域化、長期化したためだ。
この原因プランクトンは水温などの環境条件が悪くなるとシストとなり海底に沈下して休眠。条件が良くなると発芽して浮上、再び増殖する可能性がある。
県によると、調査の結果、志津川湾と女川湾の1点を除く全てのサンプルでシストが確認された。海底の泥1立方センチメートル当たり100個を超える高い密度となったのは唐桑半島東部と志津川湾を除く海域で、特に小泉・伊里前湾と追波湾(長面浦)では700個を超える調査点もあった。