岩手県産アカモクは他産地と比べて機能性成分を多く含んでいることが岩手大農学部の袁春紅准教授(水産食品加工学)らの研究で分かった。採取時期は6月が最適という。アカモク粉末をすり身に添加してかまぼこを試作したところ、アルギン酸の効果で弾力性がアップした。風味に大きな変化はなく、味を維持したまま美容・健康面や色調の変化なども期待できるのは一つの利点とした。袁准教授は機能性成分の流出を抑える加工・保存方法の検討が不可欠とした上で「成分表示を詳細に行うことで商品の差別化ができる。(宮城の)笹かまぼこに負けない練り製品の開発も可能だ。新たな食文化を生み出し、漁業者の所得向上につなげたい」と話す。