株式会社海遊(宮城県石巻市雄勝町、伊藤浩光社長、電話0225・25・6851)が販路を国内一本に絞り、売り上げを伸ばしている。東京電力福島第一原発のALPS処理水海洋放出を受け、中国や香港が日本産水産物の輸入規制を継続する中、全国のバイヤーらが集う商談会に積極的に参加。新規顧客を開拓し、9月の売上高は前年同月比4割増を達成した。徹底した安全検査体制も武器に、国内需要のさらなる取り込みを目指す。
東北最大の歓楽街・国分町(仙台市青葉区)に14日、ホヤやカキ、ギンザケなど宮城県の海産物を提供する居酒屋「地物のめしと酒 仙臺(せんだい)テラス」がオープンした。東京電力福島第一原発のALPS処理水海洋放出による風評被害を防ぎ、消費拡大を後押ししようと株式会社スタイルスグループ(青葉区、佐々木浩史社長)が出店。酒のつまみから焼き物、揚げ物、ご飯もの、甘味、各種アルコールまで多彩なメニューでもてなす。
飲食店向け生鮮品EC「魚ポチ」や鮮魚店「サカナバッカ」を運営する株式会社フーディソン(東京都)と静岡県西伊豆町は8~9日、首都圏の小学生を対象に海の仕事を体験できるツアー「ツッテバッカの旅」を開催した。漁業の魅力や課題を子どもたちに伝えたい思いで企画したもので、5組の家族が参加した。西伊豆町では釣った魚を地域通貨で買い取る「ツッテ西伊豆」の仕組みを活用。企画した両者は子どもたちに漁業体験を提供するとともに、漁村など地域社会や経済を存続させる手立ての構築を働き掛けていた。
散布、浜中両漁協で養殖ウニの水揚げが9月に始まった。出足は殻付き価格でキロ9千円と高く推移。今季出荷分で目立ったへい死はなく、身入りも今後徐々に上向く見通し。「浜中養殖うに」が国の地理的表示(GI)保護制度に登録されたこともブランド力強化の弾みとなり、両漁協の部会長は「より一層品質管理に注力し良質な養殖ウニを生産していきたい」と力を込める。
漁獲産地も広がり、北海道の水産資源に定着したブリ。2022年は4年ぶりに1万トンを割って農水省集計の海面漁業生産量(養殖業を除く)で2年連続の全国トップを長崎県に譲ったものの、2位と有数の生産地を維持。今年も高水温下で始まった秋サケ定置などに各地で乗網している。多獲地域では船上活じめなどのブランド品を先導役に魚価底上げを図っているほか、加工品の拡大など地元消費を促す取り組みも進められている。
サーモンを中心に北海道でも事業化を目指した実証試験の取り組みが広がっている魚類養殖。採算性の確保には経費の6割以上を占める餌料代の低コスト化が必須。主要原料・魚粉の価格上昇などを踏まえ、道総研は低魚粉餌料の開発に取り組んで、代替品にでんぷん加工、ホタテ加工、サケ薫製加工時に生じる副産物の有効性を確認。複合的に原料に活用する資源循環型餌料への展開を見いだした。
舶用エンジンの販売、据付・修理・保守などのサービス事業を展開するセイカダイヤエンジン株式会社(東京都、柴﨑亨社長)は、新松浦漁協(長崎県松浦市、渡邉勝美組合長)との協働で藻場造成に取り組む協議会を設立する覚書をこのほど締結した。持続可能な漁業と地域活性化への貢献、海の温暖化や磯焼け対策に加え、脱炭素化社会に向けた新たな挑戦としてブルーカーボンの創出を目指す。
いぶり噴火湾漁協のタコ箱は、薄漁となった昨年の水揚量を上回り回復傾向にある。8月末で2倍強に伸長。同漁協では「例年ほどではないが戻ってきた印象」と説明する。一方、9月の水揚げは振るわず「高水温の影響なのか切れた感じ」と着業者。冬場に向け挽回を期待する。浜値はキロ千円台と堅調だ。
北海道の秋サケ定置は盛漁期を迎え、海面水温が20度を超える序盤の異常高水温から20度を切って大所の斜網地区などオホーツク海主体に上向き、日曜休漁明けの2日には3千トン台を記録するなどペースが上がってきた。ただ、依然平年より高水温の環境下、10月第1週は日本海が昨年同時期ほどの勢いはなく、えりも以西は不調から脱せず、全体的には昨年割れの展開。低気圧通過後の今週の漁況が注目されている。
釧路管内5単協の成コンブ漁は、9月の採取日数が昨年同月比11日減の37日にとどまった。序盤の7月に順調な操業が続いたことで9月末までの累計では昨年同期比18日増の109日となった。釧路市東部漁協が9月末で漁を終え、ほか4漁協も終盤に入っている。