岩手、宮城両県のイサダ(ツノナシオキアミ)漁が22日、解禁した。同日、岩手では引網46隻が約270トンを水揚げしたが、宮城は出漁したものの漁獲はなかった。ただ、岩手でまとまったのは大船渡港のみ。全体的には今季も不安定で薄漁気味のスタートとなった。岩手の価格は70~60円中心で、昨シーズン初日に比べほぼ10円高。
ホタテ玉冷の消流は昨年末から輸出、内販ともに好調だ。輸出は米国向け主体に後半から予想以上の展開で1~2月も一定量の成約が見込まれる。一方内販は割安感と使いやすさから、量販店が年末商戦で売り場を拡大する場面も。大量在庫を抱える不安は解消され、関係者の多くは3000~4000トンの期末在庫とみている。
石巻市で若手漁業者の育成が進んでいる。一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(FJ)は、「石巻市水産業担い手育成事業」により、2015年度から新規漁業者の獲得を進めてきた。漁業研修プログラムや担い手センター整備などの取り組みを通じ、これまでの就業実績は16人に上る。就業先はカキやギンザケの養殖、大型定置網など多岐にわたる。
宮城県の殻付きカキが世界に羽ばたく。同県産カキなどの加工販売・株式会社ヤマナカ(髙田慎司社長・石巻市)が生産者との連携で策定したプロジェクトがJAPANブランド育成支援事業に採択され、早ければ3月から、生食向け殻付きの選別カキが水揚げ、香港などに輸出される。4年間の事業で、シングルシード(一粒種)養殖カキの生産にも力を入れ、海外マーケット定着を目指す。この事業は中小企業庁が採択。世界に通用するブランドの確立を目指す取り組みに要する経費の一部を補助する。
海と森企画株式会社(気仙沼市)は冷凍食品「LCMシリーズ」4品を開発、1月から販売を開始した。気仙沼ブランドのメカジキを圧力パックを使って調理。従来品と差別化し、シェフの本格的レシピを電子レンジのみで楽しめることを訴求している。
三陸のイサダ(ツノナシオキアミ)漁は宮城、岩手両県とも22日解禁となる。例年より大幅に早まりハシリの漁模様が焦点となるほか、昨シーズンの価格高騰でスタート値も注目される。漁獲枠は両県各1万5000トンで昨シーズンと同じ。
三陸ワカメのシーズン入りとなる宮城県産初入札が1日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターで開催された。ボイル塩蔵は60.1トン上場、大谷本吉産芯抜き1等(抜⓵)1万1899円(10キロ値)など、昨シーズン初回を数パーセント上回る強含みの落札が多くなった。在庫不足が伝わる中、ハシリにしては品質的にも良いとの見方が上げ要因とみられ、生産者には良好なスタート。
宮城県漁協石巻地区支所(伏見眞司運営委員長・石巻市)は1月中旬、田代支部(田代島)に海水シャーベット製氷機を導入した。仁斗田漁港の大震災後使用していなかった倉庫に設置。刺網、定置などの漁獲魚に使用し鮮度と価格の向上を狙う。
青森県日本海のヤリイカ底建網漁が上向いてきた。22日の漁協市場の水揚げは鰺ケ沢2723箱(1箱3キロ)、新深浦町本所(大戸瀬地区)1443箱、風合瀬781箱。年明けからここまで、全体的には前年を下回っていたが、小サイズが増え始めまとまる気配。価格は、大サイズ主体だが日変動が大きく、この日の大はキロ1000円前後に下がった。
全国の水産物地方市場別の水揚額で昨年、石巻が東日本大震災後初めて200憶円を超え7位となった。巻網のイワシ、サバが伸びたほか、沿岸の養殖ギンザケ、コウナゴ、マダコも大幅増。東北では八戸が9位、気仙沼が10位に入った。水揚量でもこの3市場がベストテン入りした。