島牧漁協のナマコ胴突き漁は、胴突きの先端部分(ヤス)にイカ釣りの擬餌針・イカ角(一本針)を装着し、ナマコを引っかける漁具=写真=が普及している。従来のヤスのように先端が鋭利ではなく、身に大きな傷が付きにくい。考案者の泉澤孝成さんは「規格外が大幅に減った」と話す。
大手水産会社の株式会社極洋(今井賢司社長)は12日、道内の取引先で組織する北海道極洋会を札幌市で開き、今期の事業方針を説明した。新体制の下、水産商事事業を基盤に新工場を活用した食品事業や生産から販売まで一気通貫の鰹鮪事業の拡充強化を図り、「魚に強い総合食品会社」の構築を着実に進めていく。
ひやま漁協瀬棚地区のバカガイけた引漁がことし8年ぶりに操業再開した。減耗率が高く資源管理が難しい貝だが、卓越群が出現したため。前浜では主力のスルメイカなど回遊魚が減産傾向の中で代替収入源として期待。漁業者は部会を設立し、直販にも乗り出した。
ひやま漁協のスルメイカ漁は6月末から発泡で日量1万5000~2万箱ペースに上向いてきた。不漁だった前年を大きく上回る。組成は1箱(4キロ詰め)25尾入れ主体で例年並みに推移している。
道漁連は7日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を昨年度実績(1万6763トン)並みとなる1万6600トンと発表した。
秋サケの消流状況は、親製品が輸出の低迷で国内への供給量が増加、輸入物も前年を上回る搬入量で荷動きが停滞している。魚卵は国産が高値継続で需要が縮小し、輸入物の搬入量が増加。北海道の秋サケ業界は本年も引き続き、旬期の消費を促進する生鮮対策、供給増の親製品を中心に消費拡大を図る国内対策、輸出対策の3本柱で流通対策を実施、魚価と消流の安定を目指す。
タイサン太洋産業株式会社(松岡章社長)は、北海道産秋サケの鮭節、鮭魚醤を調味に使用した辛子めんたいこを商品化した。「北海道の辛子めんたいこ」の認知度向上を目指し、「北海道らしさ」を追求。7月から取引先との商談など売り込みを開始した。
4月下旬から操業する函館市漁協入舟地区のウニが最盛期を迎えている。春に比べ身入りも向上。着業する熊木房雄さんは「漁は例年並み」とし「移植放流などで資源管理しているため」と強調する。
カレイ刺網に着業する落部漁協所属・第三弘栄丸(4.4トン)の宮本弘文さんは、目合いの異なる網を同時に刺して漁模様を予測しながら使い分けている。早朝にカレイを選別しながら漁具・漁法を説明してくれた。
道総研さけます・内水面水産試験場は6月30日に札幌市で開かれた道連合海区で、ことしの秋サケの資源状況を説明、北海道の総来遊数は前年比6%増の3901万5千尾との予測を示した。予測通りの場合、沿岸漁獲数は7年連続の4千万尾割れ。重量ベースで11~12万トン規模の低水準が続く。