礼文島の養殖コンブの水揚げが終漁した。種付きが悪かったことで大半の着業者が昨年12月に巻き付けるコンブが不足、香深漁協の堀内浩養殖部会長は「減産」という。船泊漁協の瀬戸川盟(ちかし)養殖昆布部会長は「生育の良さでどの程度までカバーできるか」としている。
北海道のスルメイカは道東沖で1日から操業が始まった。昨年より3週間余り遅く、厚岸、釧路では水揚げも低調な滑りだし。花咲も8月中旬ごろから操業隻数が増加したものの、1隻当たりの日量は振るわない。
オホーツク海沿岸のけた引は後半戦に入った。南部同様に厳しい操業を強いられる北部では、4単協とも進ちょく率5割以上を達成。上昇ピークを迎えている歩留まりは12~15%台の範囲に落ち着いている。
道東沖のマイワシ漁は昨年以上に好漁だ。魚群が厚く組成も大型。道東全体で日量300~400トン規模の日もあり、供給過多で平均単価は昨年の半値以下と値崩れ傾向。禁止となったロシア水域でのサケ・マス流網漁の代替漁業が7月末で終漁し、今後の価格動向に注目が集まる。
噴火湾の稚貝採取は順調に進み、大半の漁家が終盤戦に入った。全湾で必要数量を十分に確保。渡島側では例年より多く採取した地区もあり、地場産だけで賄う漁家も増えたようだ。
長万部漁協のヒラメ刺網は、比較的順調な水揚げだ。サイズは小型傾向だが水揚量は例年並み。漁は終盤戦に入り、着業者は8月中旬まで好漁が続くことに期待を寄せている。
利尻漁協のホッケは、6月末までのまとめで数量が前年同期比45%増の240トン、金額は同50%増の6199万円と伸ばしている。刺網で操業する谷口正敏ホッケ部会長は「7月はいまひとつだが、6月は好漁だった」と話す。
利尻漁協の天然コンブ漁が最盛期を迎えている。好調なのは仙法志地区で、繁茂良好に加えハシリは天候に恵まれてほぼ休みなく出漁。着業者は「解禁からこれだけ続けて出るのは初めて」と口をそろえ、順調に水揚げを積み重ねている。
活じめ鮮魚「船上一本〆」を水産物の付加価値・ブランド化事業に位置付ける標津町。地域HACCPの厳格な衛生管理に取り組んで、まちの象徴でもある秋サケでは、地元企業が昨年から関東圏に構える飲食店でメニュー提供。食材の調理加工を地元加工業者が担う。船上から最終消費者まで活じめの経済価値をつなぐ窓口もでき、地域連携で需要拡大に挑んでいく。