いぶり中央漁協のスケソ刺網は、順調な水揚げペースで滑り出した。初日の4日から10日までの数量・金額はともに昨年の3倍。10日以降漁が切れたが、ここ2~3年の不振から久々の好発進となり、今季の水揚げに期待が高まっている。
岩内町の一八興業水産株式会社(紀哲郎社長、電話0135・62・1811)が商品化したニシンのオリーブオイル漬「にしんすぱ」=写真=が、道の平成29年度「北海道新技術・新製品開発賞」の食品部門で大賞に選ばれた。12日に道庁で表彰を受けた。
雄武漁協(片川隆市組合長)が建設を進めていた加工処理施設が9月末に竣工した。ホタテ玉冷のEU・HACCP認定取得に向けた体制整備の一環で、冷凍・包装・梱包工程専用のクリーンルームとして機能。併せて将来の労働力確保問題を見据え、最新機器の導入で計量・包装作業などを自動化した。来年からの生産回復と連動し、ホタテの消流安定に一層取り組んでいく。
増毛漁協のナンバンエビは、9月以降のシケに悩まされ薄漁続き。かご漁中心にサイズは小小主体。浜値も弱含みで苦戦している。9月中旬開始のこぎ漁はボタンエビ中心の操業だ。
日本海側の稚貝本分散は終盤戦に入った。仮分散以降、問題なく成長しており、一部の地区で稚ガニによる食害も見られるが全地区で必要量を確保している。作業ペースも順調で、10月末までに終了する見込み。
函館市水産物地方卸売市場の6~9月の鮮スルメイカ取扱いは、数量が前年同期比14%増の1037トン、金額は同23%増の7億861万円、キロ平均単価は同8%高の683円。数量・金額ともに8、9月連続で前年実績を上回った。
道南太平洋のスケソ刺網が始まった。渡島地区はシケで網入れが遅れ4日に初水揚げ。比較的群れの厚かった浅みで操業した船が好漁に恵まれた。魚体は良型中心。需要期前に漁がまとまり、浜値は昨年を下回る出足となった。
鹿部漁協の飯田英和コンブ養殖部会長は7月、新たに昆布倉庫を建設した。原藻を保管するほか製品作り、こん包など各作業に使用している。
2階建て。1階には乾燥処理機やコンブ巻取機、プレス機など各機械のほか、折りや裁断に使う作業台などを配置、主に製品作りに使用する。
プレス機は2台あり、毛(ヒドロゾア)やカキなど付着物が付くコンブとそうでないコンブで使い分ける。飯田部会長は「一つのプレス機でどちらも仕上げると、圧縮段階で落ちたカキなどがきれいなコンブの方にも混じってしまう」と理由を説明、品質管理を徹底する。
北海道の秋サケは盛漁期も低調な水揚げが続き、記録的不漁の様相を深めている。浜値はメスがキロ1600~1500円中心、根室海峡で1800円台まで異常高騰。オスも600円中心と高止まり。キロ平均単価は三十数年なかった900~800円台に到達している。ただ、十勝・釧路や根室などは単価高で補えない深刻な漁獲不振に見舞われている。
全くさびない。北海道・東北など各浜で評判の(有)アイランド(青森県つがる市、高橋聖志社長、電話0173・42・3667)の防錆加工トラックが日高管内にも普及している。えりも漁協では本間也幸理事が初めて導入してから約10年。「まともに洗車していないがさびはない」と防錆効果を証明。それを目にし新たに購入した漁業者もいる。
防錆加工「メタリコン」は亜鉛やアルミなどを溶かし対象物に塗布する金属溶射で、10年は確実にさびないという。さらに特殊塗料で目に見えない微細な孔を埋める封孔処理を施すと「最低でも20年は持つ」(高橋社長)。