イカ、マグロを主力としてきた函館市の(株)道水(髙野元宏社長)は、ホタテの玉冷製造に乗り出した。付加価値の向上を求め、全国初となる「スチールベルト式プロトン凍結機」を導入。高品質な冷凍品の量産で後発の弱さを克服し、生魚から冷凍主体の売り場に舵を切った首都圏・量販店の動きにも対応する。原貝ベースで年間2千トンの処理を目指し国内外に良質な玉冷を提供していく。
盛漁期を迎えた網走漁協のマス小定置は、後半戦から順調な水揚げだ。盆明けの後半初日はシケで3日間の沖止めを強いられたが、日量6万尾前後で推移。魚体は小型傾向だが浜値はキロ300円台と例年並み。着業者はさらなる好漁を期待し9月8日までラストスパートをかける。
利尻漁協のウニの水揚げは、7月末現在でバフンが昨年を3割強上回っている一方、ムラサキは3割減と明暗が分かれている。着業者はバフンの資源上向きを感じている。
船外機船でたも採りし、むき身をざるに乗せて出荷する。7月末現在でバフンは数量が前年同期比33%増の23トン、金額は同17%増の4億2315万円、キロ平均単価は同11%安の1万8337円。ムラサキは数量が同31%減の11トン、金額は同28%減の1億4453万円、キロ平均単価は同5%高の1万2742円となった。
バフンについて鴛泊地区の鎌田正彦さんは「資源的にある」と強調。同地区の着業者も「資源は良好」と言うが「身入りは場所による。総体的にみるといまひとつ」と指摘。それでも平均9キロ半、多い日で12~13キロを出荷している。
一方で同地区の別の着業者は「バフンの身入りはいい。夏場は海藻が繁茂して採取しにくかったが、それが抜けて底がいくらか見やすくなった」と話す。吉田敏さんは「バフンはまずまずの身入り。ただムラサキは身入り、色ともに良くない」という。
鹿部町のみなみ北海道鹿部ロイヤルホテル(大和リゾート株式会社経営)は地元の有限会社イリエ船橋水産(船橋吉右衛門社長)が製造するソウハチの「軽石干し」を炊き込んだ釜飯が好評だ。昆布のだしのみを使った素朴な料理だが、軽石干しで濃縮された魚のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の相乗効果でうま味が濃厚。国内をはじめ、アジア各国から訪れる食通をうならせている。
本場折浜の促成は、各漁家徐々に水揚げを終え終盤に入っている。今季は雨など天候不順に苦慮するシーズン。干場での天日干しが難しく、乾燥機に収容できる少ない量しか揚げられない日も多かったため、収穫ペースが遅れた地区も。また乾燥機の使用頻度が増し、経費面も悩みの種となっている。着業者は「これだけ天気が悪い年は初めて」と口をそろえる。
解禁から2カ月半が経過した北海道沿岸のスルメイカ釣り漁。日本海側の主産地、ひやま漁協は7月末現在の累計で、数量・金額ともに低調だった昨年に比べ3.3倍の698トン、3億7069万円となった。キロ平均単価は2%高の531円。
森町の株式会社イワムラ水産(岩村雅美社長)が建設を進めてきたカキ加工場が7月末に完成した。噴火湾で本格的なカキの加工施設を構えるのは初めて。海面養殖業と一体の取り組みでブランドカキ「ほてい牡蠣」を全国に発信していく。
オホーツク管内の毛ガニかご漁は、主力の西部地区を中心に苦戦を強いられた。資源水準低下を受け許容漁獲量減枠の中での操業となったが、雄武漁協は達成率4割、沙留漁協も同6割の実績で7月下旬に漁を終えた。着業者は「ここまで厳しい年は経験がない」と口をそろえる。
オホーツク海南部の本操業は8単協(雄武、沙留、紋別、湧別、常呂、佐呂間、網走、西網走)合計で5万5000トンを水揚げした。7月末達成率は47%。沙留、西網走が5割超え。歩留まりは11~12%台と例年より低く、アソートは5S、4S中心。値決めはキロ140円台~120円台で推移している。