八雲町漁協のホッキけた引が順調だ。資源が良好な海区での操業に加え浜値は主体の中サイズでキロ500円台後半と強含み。12月末の水揚量、金額は昨季を大きく上回っている。
振興会方式で漁期は9月から11月の休漁を挟み3月まで。漁獲サイズは殻長10センチ以上。今季はB海区の操業で1月から3隻が日産400キロ前後の水揚げ。
ひやま漁協貝取澗地区のサケ定置業者・合同会社新生(猪股勝也代表)は昨年11月下旬に高圧洗浄機を導入した。道漁連購買部に発注。耐久性の高いヤンマー製のディーゼルエンジンと和歌山県の中央工業(株)製高圧洗浄ポンプを組み合わせた。来年に本格操業するサケ定置の洗浄作業で活躍する。
いぶり噴火湾漁協の今季の加工貝(2年貝)出荷は、昨年9月から1月15日で1050トンとなった。下方修正後の計画量に対する達成率は2割にとどまる。年明けに虻田地区も開始し全5地区がそろったものの大量へい死の影響で大幅に減産。遅い時期の耳づりはへい死率が高く1本の重量は3キロ前後まで減少。着業者は一昨年来の厳しい操業を強いられている。計画量は当初9250㌧に設定したが、その後へい死は予想以上に進行しており、昨季実績比64%減の5000㌧に下方修正している。
昆布森漁協青年部(能登崇部長)が試験的に取り組むトロロコンブ養殖は、昨夏収穫分が「今までにないほど」の厚い付着状況となった。同部員が湯通し後に細かく刻んでパック詰め。各イベントで売り込み、完売する人気を見せた。一方、水揚げし切れなかった分は間引きを行い今夏まで垂下、2年目の生育状況を確認する。
秋田では郷土食として親しまれ、近年健康食材としても注目が高まっているアカモク。北海道では道南中心に商品展開や研究開発が進む中、浜でも昨年、新たな取り組みが始まった。福島吉岡漁協や福島町などでつくる協議会は養殖に着手。ひやま漁協乙部地区では天然を試験採取した。低利用海藻の価値向上を図り、新たな地場産品創出などに向けて取り組んでいく。
操業中の北海道太平洋沿岸の毛ガニ漁は全般的に組成の小型化などで昨季に比べ単価が落ち込んでいる。大半の海域が資源量低下で許容漁獲量が減枠となっており、減産分を補い切れず、金額が伸び悩み。加えて漁協間で水揚げペースに差も生じている。一部では漁獲サイズの限定や自主規制の設定など資源回復への取り組みも進められている。
白糠漁協のタコ縄漁が12月上旬にスタート、同月単月の水揚げは前年同月比4%減の52トンとなった。ただキロ平均単価は同12%高の660円に付き、金額は同8%増の3402万円。年明け以降日量が増加し、着業者らは今後の漁持続に期待している。
野付漁協の尾岱沼漁港に水揚げする根室海峡共同海区のけた引は7日、2019年シーズンの操業を開始した。3海域で日産150~190トンと順調な出足。19年計画は昨年の当初計画とほぼ同じ1万9800トンに設定した。
漁業情報サービスセンターがまとめた昨年の道内スルメイカ水揚量は、主要市場の合計が前年比13%減の7274トンと昨年を下回った。2年連続で1万トン割れを記録するなど依然として厳しい状況が続いた。
いぶり噴火湾漁協の底建網で昨年12月にスケソが好漁した。虻田地区では1軒で日産40トンの水揚げ。例年より早くまとまったためか年明けは減速した。魚体は大型、浜値はキロ70円前後で推移している。