たも網に電極を装着して通電させる「電気たも」の活用がひやま漁協熊石地区など道内でも広がりを見せている。電気ショックで仮死状態にして鎮静化。漁獲した魚が暴れず、扱いが容易となり、活じめ作業の省力化などに威力を発揮している。
根室市の(有)丸仁(中村尚仁社長、電話0153・28・2315)は、前浜で獲れるコマイの生干しを看板商品に天日と浜風でつくり上げる各種一夜干しを手掛ける。併せて最新の凍結技術「3D冷凍」で獲れたての厳選素材を高品質冷凍品に加工。業務筋などに売り込んで前浜産の拡販に取り組んでいる。
道総研釧路水産試験場は1日、8日解禁の道東太平洋サンマ流網漁の漁海況見通しを発表した。漁期前調査の結果や三陸定置の漁獲状況から「道東沖への来遊量は少ない」と示した。
「サケ漁獲量17年連続日本一」を旗印に漁業と観光業の連携による相乗効果で地域・経済の活性化に取り組む斜里町。事業3年目で最後の仕上げの年となる今年度は地元のホテルへの供給体制の整備、メニュー提供する地元飲食店の情報発信などを進めて斜里産サケの消費拡大、魚価向上などの基盤確立を目指す。
根室湾中部漁協のホッカイシマエビかご漁が6月下旬に始まった。解禁直後に比べて水揚げは減少傾向。サイズも例年に比べて小型化。一方で、浜値は強含みの展開となっている。「エビが隠れる藻場が少なく、いつもの半分くらい。エビがいなくなるのが早い」と今季の漁場状況を説明。また、「ノロ」と呼ぶ雑海藻の繁茂量が例年より多い漁場もあり、漁具などに付着して操業の妨げになっている。
野付漁協のホッカイシマエビ夏漁が6月30日に始まった。25軒が着業。事前調査での資源減少などを踏まえ、昨年に比べ解禁日を12日後ろ倒し。初日の水揚げは約1.3トンと昨年初日に比べ700キロ程度下回った。
アウトドア用品メーカー・(株)モンベルのウエアが釧路市東部漁協の漁業者や漁協職員の間で広がっている。シンプルデザインで蒸れにくく着心地の良い「機能美」を追求したアウトドアブランドのファッションで「おしゃれに」「カッコよく」沖・陸仕事、市場業務に従事。火付け役となった同漁協あいなめかご部会の司口圭哉部会長は「作業負担を軽くするための必須アイテム。他の漁業関係者にも周知したい」と力を込める。
北るもい漁協(今隆組合長)は、初山別支所に鮮度保持施設を新築する。主力魚種・ミズダコの凍結・加工・製品保管の機能を増強。高付加価値商品の販売拡大を進め、漁業者の収入安定・向上につなげていく。23日に建設地で地鎮祭を実施。年度内の完成を予定している。
総合珍味メーカー・(株)北食(本社東京都)の函館工場(電話0138・41・6188)は、ニシン、サンマ、ホタテ、コンブなどイカ以外の原料を使った新規商品の開発・販売を進めている。簡便・即食など昨今の消費者ニーズをとらえ、北海道産を主体に総菜、スモークなどを投入。スルメイカの不漁、原料価格の高騰が長期化する中、従来主力の塩辛などイカ加工品依存から脱却し、新たな柱商品の確立に挑んでいる。
(株)帝国データバンク釧路支店が集計した2019年の北海道内水産加工業売上高ランキングによると、函館市の三印三浦水産(株)が2年ぶりに首位に返り咲いた。上位100社の売上高合計は漁獲動向などを反映し、3年ぶりに増加した前年に比べ微減となった。
道内に本社を置く水産食料品製造企業の19年1~12月期決算を集計。上位100社の売上高合計は4432億5100万円で、前年比1.0%(44億2千万円)の減少となった。