歯舞漁協(小倉啓一組合長)の自営ホタテけた引船「第一はぼまい丸」(9・7トン、アルミ)が竣工した。安全性や耐久性などを重視する同漁協の要望を随所に反映した新造船が誕生。11月19日に根室市の㈱柏崎造船(柏崎一昭社長)で進水式を挙行後、根室港でその雄姿を披露した。
「2018年度補正予算浜の担い手リース事業」を活用した。16年のロシア水域でのサケ・マス流網禁止に伴いスタートした根室沖での新たなホタテ漁で活躍する。
平成以降最低だった2017年(1737万尾)、19年(1756万尾)に並ぶ低水準で終盤を迎えた北海道の秋サケ。道総研さけます・内水面水産試験場の解析によると、中期までの来遊数は16年級の4年魚が漁期前予測並みの一方、15年級の5年魚は予測の15%減で、18年に類似した年齢組成。17年級の3年魚も予測を15%下回っている。
豊洲市場の荷受・東都水産(株)(東京都江東区、江原恒社長)は9日、(株)麻生(福岡県飯塚市、麻生巌社長)が100%出資する合同会社ASTSホールディングス(東京都千代田区)を通じて行う同社株式の公開買い付け(TOB)に賛同意見を表明した。併せて麻生、ASTS社と資本業務提携を締結したと発表した。
水産研究・教育機構は6日、2020年度の資源評価対象魚種119種のうち、42種66系群について実施した資源調査・評価の結果を公表した。資源水準は高位が15系群、中位が16系群、低位が35系群となり、日本周辺水域の水産資源の約半数は低位にとどまっていることが明らかになった。
日本昆布協会(大西智明会長)は本年度も消流宣伝事業に力を入れている。CMは昨年に引き続きテレビ番組に提供するほか、新たにラジオでも放送。昆布大使がSNSなどで活用法を紹介する企画も展開する。参加予定だった大規模イベントが中止になるなどコロナ禍の影響を受ける中、実施可能な取り組みを進め、昆布の魅力を発信している。
水産研究・教育機構は14日、新たな資源管理に向けて行っている資源評価で、スケソ太平洋系群・日本海北部系群、ホッケ道北系群、ズワイガニ日本海系群A海域(富山県以西島根県以東)の資源状況や毎年の資源量、漁獲量の推移などを更新したため、その結果を公表した。
水産庁は15日に東京都内で開いた2021年漁期のサンマTAC設定に関する意見交換会で、サンマのTACを前年同量の26万4千トンとする案を示した。ただ、国際的な資源管理の枠組みを検討する北太平洋漁業委員会(NPFC)の会合が来年2月に延期。新たな漁獲枠などが決定されれば、TACを改定する考えを伝えた。
水産研究・教育機構水産技術研究所主任研究員の伊藤克敏氏(環境応用部門環境保全部化学物質グループ)は7日、岩手県大槌町で「魚類養殖と漁場環境について」と題して講演した。秋サケの記録的な不漁が続く中、県内ではサケ・マス類の海面養殖試験に乗り出す動きが相次いでいる。伊藤氏は「ワカメやカキ養殖との共存も十分可能。海洋環境と調和した、未来につながる養殖業を作り上げてほしい」と呼び掛けた。
三菱重工エンジン&ターボチャージャ(株)(東京都)は1日、100%出資子会社である三菱重工エンジンシステム(株)(東京都)の国内における舶用エンジン販売・部品サービス事業を西華産業(株)(東京都)に譲渡し、そのグループ会社であるセイカダイヤエンジン株式会社(SDE)(東京都)に承継させた。全国各地にある拠点のネットワークを生かし、漁業者に対して地域に密着したきめ細かな営業活動を展開していく。
水産庁は10月から瀬戸内海の漁業現場をモデル海域として、小型漁船の衝突を防止するためのスマートフォンアプリを利用した実証試験を始めた。衝突事故防止には船舶自動識別装置(AIS)が有効だが、無線設備の搭載が困難な小型の沿岸漁船にはその搭載が現実的でないため、同等の機能を持つアプリに活路を見いだそうと判断した。試験は日本無線(株)(東京都)に委託し実施、実装対象のアプリは「JM─WatcherⅡ」で2021年1月まで行われる。