道漁連は7日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を昨年度実績(1万6763トン)並みとなる1万6600トンと発表した。
貝殻さお前コンブ漁が6月30日に終漁した。今季はシケや雨に悩まされる日が多く、漁期中盤には10日連続で沖止めになったことも。終盤に連日出漁して挽回、昨年より4回少ない11回の操業で漁を終えた。
歯舞、落石、根室3漁協の241隻が着業。6月1日に解禁した。4日に初水揚げ。14日まで6回操業したが同日の漁を最後に天候が崩れ、15日から10日間足踏み状態に。着業者は「異常気象。6月にここまで続けて休むことは珍しい」と口をそろえ、不安を募らせていた。
漁期終盤に入った25日以降に天候が回復、27日以降は30日まで連日出漁。最終的にコンブ採取日数を11回まで伸ばした。
岩手県の養殖干しコンブは減産必至だ。6月20日ごろから収穫が活発化したが、1月のシケ被害とその後の水温上昇によるすそ枯れの進行で、終漁が早まりそうだ。昨季に比べ、生産量の多い重茂漁協は素干しが半減、本干し(干し)が77%と予想。県漁連でも「素干し、本干し合わせ3~4割減」(北部支所)とみている。素干しの初入札は15日。
散布漁協のさお前コンブ漁は24日現在2回の操業。10日に解禁後11、12日と出漁し出足は順調だったが、13日以降は雨や波の影響で沖止めとなり、残り1日を消化できない日が続いた。
釧路管内のさお前コンブ漁は6日、釧路市東部、昆布森、厚岸の3漁協を皮切りにスタート、家族総出の天日干しや製品化、荷揚げで浜は活気に包まれている。
函館市尾札部町の能戸フーズ株式会社(能戸圭恵社長、電話0138・63・3211)は、南かやべ産がごめ昆布を使用したしょうゆが看板商品。塩分を抑え、がごめ昆布のうま味を効かせ、素材の味をより際立たせる。普段使いのほか、口コミで中元、歳暮、土産品需要も広がっている。4月の「日本ギフト大賞2016」で都道府県賞の北海道賞を受賞、北海道を代表するギフト商品に選ばれた。
戸井漁協でミツイシ養殖を営む芳賀浩平さんは、施設やコンブの手入れを独自に工夫、シケによる脱落を防いでいる。間引き時の巻き付けで業務用の輪ゴム=写真=を使うことと、4月下旬ごろから浮球(増玉)を増やし施設を安定させることがポイントだ。
釧路管内のさお前コンブ漁は6月1日、釧路市東部漁協を皮切りに、各浜順次スタートする。
同漁協は操業日数4日間を計画。1日3時間採取する。同漁協は「資源、生育状況ともにまずまず」と話す。
岩手県産湯通し塩蔵コンブの第2回入札が20日、大船渡市の県漁連南部支所で開催された。2535箱(1箱15キロ)が上場、主体の長切1等は10キロ当たり4055~3000円で落札。昨季の1.5~2倍の高値で、減産懸念が主な要因だ。