青森県下北、大間漁協の「アラメコンブ」(標準和名ガゴメ)の落札価格が10キロ平均5万5千円に跳ね上がった。北海道のガゴメが不作といい、代替需要で価格が例年の2倍を超えた。1日のコンブ操業で10万円前後を稼ぐ漁家が増え、「アラメさまさま」といわれる。同漁協はマコンブを含め3年ぶりの3億円に期待をかける。
日高中央漁協のコンブ採りが終漁した。全8地区延べ採取日数は昨年を47日下回る94日で、減産の見通しという。長さなど品質は浜でばらつきがあった。
鵜苫の採取日数は昨年比1日減の11日。今季は薄生いで「当初7、8回採れればとみていた。11回操業できるとは思わなかった」と向井進副組合長。ただ波があるなど条件が悪く1日当たりの水揚げは少なかったという。加えてシケ後の拾いコンブも寄らず「昨年を下回る生産量になるだろう」と見込んでいる。実入りは上々も長さが短く変色コンブも多かったという。
えりも漁協のコンブ採りが終盤を迎えている。9月20日現在の全地区延べ採取日数は153日(昨年同期148日)。ただ岬・庶野・目黒を除く7地区は終漁しており「最終的に昨年実績(175日)は下回りそう」と同漁協。昨年並みの生産を見込むが「残り3地区の採取日数や拾いコンブの状況でどうなるか」と話す。
浜中漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。今季は7月下旬から約2週間沖止めとなったものの、盆後の8月後半に順調に出漁。ただ9月に入り再び伸び悩んでいる。9月14日現在の出漁日数は昨年同期比4日増の19日。同漁協は「昨年並みの生産見込み」という。
散布漁協の成コンブ漁が漁期後半を迎えている。6日現在の操業日数は、昨年より7日多い21日。着業者らは「まずまずの日数。今後も順調に出られたら」と話し今後の水揚げ上積みに意欲。品質は漁場や銘柄でばらつきがあるようだ。
7月5日に解禁しナガコンブを水揚げ。8月20日にねじり採りが解禁となりアツバも採取している。今季は最盛期の7月20日から悪天候で約2週間沖止めが続いたものの「盆後に出られた」(着業者)ことで、昨年を上回る出漁日数で後半戦に入っている。
日本昆布協会(大西智明会長)は7月31日~8月5日、2年ぶり3回目の産地見学交流会を実施した。会員企業社員や昆布大使ら約25人が参加。今回も稚内を皮切りに羅臼、歯舞、浜中、釧路、えりも、南かやべの主産地を訪問。水揚げや乾燥現場を視察したほか、異物混入対策や作業省力化など産地の取り組みも学び、研鑽を積んだ。
南かやべ漁協で主力となる促成の水揚げがほぼ終了した。浜では製品化が進んでおり、昨年に比べ順調な生産となる見通し。実入りも良好との声が多い。
【尾道】業務用昆布を中心に加工販売する株式会社味昆(広島県尾道市、山本哲治社長、電話0848・56・1445)は5月末、昆布の粒や粉末、スライス・パン切りの刻み(ウエット・ドライ)といったほぼ全製品を対象に大日本水産会の「水産食品加工施設HACCP認定制度」認証を取得した。衛生管理や防虫対策を徹底するなど認証取得を見越して建設した第1・第2工場、低温倉庫をベースに、チェック体制を細分化するなどソフト面も強化。高品質で安全・安心な各種製品を供給していく。