マルハニチロ株式会社は試験的に養殖していたスギ(スズキ目スギ科)の試験販売を5月に開始する。高水温に強く短期間で生産でき、脂乗りも良く、さまざまな調理方法にも対応できるなどの特長を持つ。同社や全国各地の市場を通じて主に量販店や外食向けに出荷する。2025年度は約1万尾、27年度には約10万尾の生産を目指す。
水産庁によると、2024年の同庁漁業取締船による外国漁船への取り締まり実績は、立入検査7件(前年7件)、拿捕1件(同1件)だった。しかし、日本の排他的経済水域(EEZ)で発見された違法設置漁具の押収は18件(同8件)、北太平洋公海における乗船検査は24件(同16件)となり、前年を上回った。同庁では引き続き漁業取締体制の充実強化を図り、国際的な資源管理に貢献していく構えを示している。
マルハニチロ株式会社は24日、2026年3月1日付で社名を「Umios(ウミオス)株式会社」に変更することを発表した。池見賢社長は「第三の創業である」と強調する。これまでは2社が統合し、総合食品企業としての基盤を固めてきたが、それだけにとどまらず、海を起点とした「食」を通じ、社会や地球環境が抱える課題解決に取り組む企業であることを目指していく。
日本や中国、ロシアなど9カ国・地域で協議する北太平洋漁業委員会(NPFC)は24~27日、大阪市内で第9回年次会合を開き、2025年の分布域全体のサンマの漁獲枠を現行の22万5千トンから10%削減し、20万2500トンとすることで合意した。
東京都・豊洲市場の毛ガニ消流は相場の高止まりで国内需要が低迷している。「海明け毛ガニ」が始まる3月は需要を刺激するイベントが少ないタイミングで、例年相場は落ち着きやすいが、今季は総体的に高値に張り付き、飲食店が仕入れを見送るケースが増えている。一方で、輸出業者からの注文は旺盛。禁輸の中国に代わりシンガポールなど富裕層が集まる地域の吸い込みが目立っている。
アウトドア用品メーカー・パタゴニアの春夏向け新製品は過酷な環境下での機能性が注目されている。作業着にアウトドアウエアを利用する漁業者が増える中、機能性の高さと幅広い用途に応える製品数の豊富さが同社の強み。特に今年の春夏新製品はウエアとウエーダーの両面で進化。作業の効率向上や安全性確保にも応用できる特性を多く備えている。
「TOSPACK」シリーズで知られる真空包装機国内最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区)は、初出展した「スーパーマーケット・トレードショー2025」(2月12~14日、幕張メッセ)で、密着真空包装機(スキンパック)対応機を紹介し、来場者の関心を集めていた。同社による待望の国産機種で、低価格や使いやすさを追求して完成させた。食品ロス削減や売り場でのこれまでにない陳列方法など食品業界に新たな風を吹き込んでいる。
全国の百貨店で人気を博す「北海道物産展」の草分け・株式会社髙島屋(大阪市)。2020年に札幌市に仕入れ拠点を置き、駐在バイヤーが道内各地を回って埋もれた逸品の掘り起こしに力を入れている。近年の開催では北海道ブランドの原点「1次産品」の追求を掲げ、毎回テーマの「素材」を設定。10店舗余りの開催全店で共通展開し、相乗効果による販売拡大、道産食材の発信に臨んでいる。
東京都・豊洲市場の北海道ニシン消流は、根室や厚岸など道東からの入荷が続いて供給は維持されており、日本海不振の影響は少ない。また、旬商材の位置付けが乏しく、もともと引き合いが強くはなく、今年は天候不順で外出機会が減る要因も重なって消費マインドが低く、販売が伸び悩んでいる
宮城ほや協議会(田山圭子会長)はホヤの認知度向上や消費拡大に貢献した個人・団体を表彰する制度を新たに設けた。第1回には増毛町出身のフレンチシェフ三國清三さんと、石巻市出身で宮城県を中心に活動しているシンガーソングライターの萌江さんを選定した。18日に東京都内で感謝状の贈呈式が行われ、三國さんが出席。ホヤとの出会いやその後のシェフ人生との関わりについて熱心に話した。