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新聞記事

全国一覧

掲載日:2025.05.19

離島の冷凍カキ、中東へ


 中東への水産物輸出で新たな成功モデルが生まれている。岡山県笠岡市の勇和水産(藤井和平社長)は北木島で養殖された冷凍殻付きカキ「EMPEROR OYSTER」をドバイ(アラブ首長国連邦)の五つ星ホテルや高級レストランに輸出し、日本国内以上の価格で取引している。自社の「喜多嬉(きたき)かき」ブランドを海外向けに展開した戦略が実を結び、中東の富裕層の需要を着実に拡大している。


掲載日:2025.05.19

漁船転落、瞬時に把握


 ソフトウエアの企画・開発・運営などを手掛けるオーシャンソリューションテクノロジー株式会社(長崎県佐世保市、水上陽介社長)は、漁業者が漁船から転落した際、船体に通知される救難位置情報システム「トリトンの矛・レスキュー」を開発した。救命具に発信装置を取り付けるもので、自船はもちろん他船への通知も可能となり、転落場所が瞬時に把握できる。このシステムは救命具に取り付けたスマートタグ付き携帯端末(エッジデバイス)が加速度センサーで落下・転倒を検出し、自船に設置したアクセスポイント・IoT機器「トリトンの矛」にSOS信号が発信され、操舵室のタブレットやスマートフォンに表示、転落位置を把握できる仕組み。他船や捜索機に搭載されたトリトンの矛にもSOSを発信できるため、早期発見につなげられるのが最大の特長だ。


掲載日:2025.05.19

貝殻アクセサリー好評


 大船渡市で2月に発生した大規模林野火災で被害を受けた元正榮北日本水産株式会社は、東京・銀座の岩手県アンテナショップ「いわて銀河プラザ」で開催した復興応援展示即売会(9~10日、大船渡商工会議所主催)に出展した。主力のアワビ製品や、被災を契機に誕生したアワビの貝殻を使ったアクセサリーを販売、クラウドファンディングと連動した支援箱も設置して協力を求めた。来店客の応援を力に変え、再建することを誓った。


掲載日:2025.05.05

「毛」の生態把握


 コンブ養殖で課題の一つに挙げられるのが品質低下を招くヒドロ虫類(通称「毛」)の付着。過去に大量発生した年は大幅な減産につながったほか、除去にも多大な労力がかかり、その際に発生する粉じんは喉や鼻への健康被害を及ぼすなど漁業者を悩ませている。有効な防除対策がないことから渡島地区水産技術普及指導所では対策検討の基礎資料とするため、ヒドロ虫類の生態把握調査に取り組んでいる。


掲載日:2025.05.05

福島産の注目上昇-東京都豊洲市場、活シャコ-

福島県から入荷した活シャコ


 福島県産の活シャコが東京都・豊洲市場で注目されている。ボイルのチルド・解凍品より調理の幅を広げやすく、自店の味にこだわる飲食店に受け入れられている。また、宮城県産が近年、活出荷が減り、ボイル品の出荷が増加しており、料理人にとって福島県産の活が貴重な存在となっている。
 福島県産の相場はキロ3500円と例年並みの価格帯。仕入れた活魚仲卸は「普段は春先から初冬まで宮城県産を扱っていたが、近年入荷が減ってきて、昨年はとうとうなくなりボイル品のみになった。水温・気温の上昇で生かして管理するのが難しくなったのだろう」と眉をひそめる。


掲載日:2025.05.05

港湾でトラウト育成成功、国内最高水準の飼育密度


 川崎重工業株式会社は、食料安全保障への貢献を目指した水産養殖システムを開発して「MINATOMAE」プロジェクトとして推進している。その事業化に向けたステップとして、同社神戸工場の岸壁エリアである神戸港海域で実施していたトラウトサーモンの育成試験の水揚げを4月24日に行い、850尾(1尾当たり平均2キロサイズ)ほどの飼育に成功した。同社の技術を生かした海面閉鎖式養殖で国内最高水準の飼育密度を実現した。「都市近郊での持続可能な海面養殖実現に向けた重要な成果」と同社では受け止めている。


掲載日:2025.05.05

「スマート水産業ナビ」開設、事例や先端機器紹介


 マリノフォーラム21はスマート水産業に関する情報をまとめたサイト「スマート水産業ナビ」を開設した。全国で進められている事例やICT・IoTなど先端技術搭載機器の紹介のほか、実践者をサポートするために従事している“伴走者”同士が情報交流できる場を設けた。成果や知見の共有を図ることでスマート水産業の普及を推進していく。


掲載日:2025.04.28

玉玲輸出に不透明感

ホタテの荷揚げ作業(4月22日、紋別港)。今年のオホーツク海は減産の見込み


 輸出主導で流通しているホタテ玉冷の2025年度消流は、拡大した国内外需要を背景に国内および米国の減産見通しで引き合いが強まる中、米国の相互関税によって先行き不透明な情勢となった。在庫は昨年末から払底状態が続き、消費地の製品相場はキロ5千円台と「ない物高」に拍車をかける展開。このため国内消費は落ち込み「フレークしか売れていない」(商社筋)状況で、量販店、外食産業の需要は大きく後退している。米国の関税引き上げに伴い商談が停滞し始めた今、輸出に依存せず国内で消費できる価格帯に修正したシーズン入りを期待する声は少なくない。


掲載日:2025.04.28

空前の冷食ブーム、消費つかむ専門売場広がる-製氷・冷凍・冷蔵特集-


 冷凍食品の市場規模が拡大している。共働き、高齢者・単身者が増加して簡便食品のニーズが高まっていたところに、コロナ禍によるライフスタイルの変化が後押しとなり、存在感が高まった。併せて冷・解凍技術の進歩と食品事業者の開発力が商品のカテゴリーやバリエーションを広げ、便利さだけでなく、おいしい商品が増えて消費者ニーズをつかんでいる。


掲載日:2025.04.28

自然冷媒5割超に


 一般社団法人日本冷蔵倉庫協会は国土交通省や環境省の方針に基づき、会員企業に対し、自然冷媒の普及を推進している。2023年度(複数年にまたがる事業含む)は国の補助事業に38事業所が採択された。自然冷媒への転換は新設・更新時に着実に進んで構成比で5割を超えた。同協会が会員企業に実施している冷媒調査によると、11年度には構成比14%だった自然冷媒の使用は22年度にHCFCを初めて上回り、23年度(調査対象1195事業所・所管容積2923万821立方メートル、有効回答率は容積比率で72%)は前年度比4ポイント上昇の51.4%。


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