水産物の消費拡大に向けた官民の取り組みを推進するため、水産庁が定めた「さかなの日」制定から1周年を迎えた。2年目に入り、さらに活動を飛躍させるため、「さかなの日」応援隊の任命や魚料理の輪を広げる「#さかな料理部」を創設した。イベントなどで情報発信を強化するとともに、企業ら賛同メンバーでもフェアやイベントなどのさまざまな取り組みを展開し、水産物の消費拡大を推進する。
真空包装機最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区)が、18、19日に札幌市内アクセスサッポロで開催された一般社団法人日本能率協会(JMA)主催の「観光・ホテル・外食産業展HOKKAIDO2023」に初出展した。国内シェア1位を誇る「TOSPACK(トスパック)」シリーズに、来場した業界関係者の熱い視線が集まった。
東京都・豊洲市場の活ヒラメの消流は北海道、東北のシケ続きで数量がまとまらず高騰していたが、24日に搬入量が増加。卸値が半値に落ち着き、活魚を扱う仲卸は「これから引き合いが増えてくれれば」と期待する。全国合算の数量で競り・入札は20日892キロ、21日958キロ、23日937キロと続き、24日に1.6トンと伸長。活魚の卸値は1~1.5キロサイズでキロ5千円ほど。「前日までは1万~9千円と高過ぎた。これから入荷量が増えればもっと下がるだろう。これまで高値だった分、売れ行きも良くなるのでは」と推察する。
国内では生産量が少ない「かずのこ昆布」の開発が、横浜産生コンブで進められている。子持ち昆布・数の子などを生産する「株式会社マーケティングイン谷屋(横浜市、谷屋一好社長)」、金沢漁港沖でコンブ養殖をする「幸海ヒーローズ」、コンブ養殖や販売を支援する「合同会社ELMA」の3社が互いの強みを生かし挑戦。第2弾ではより多く昆布を利用する松前漬けの生産にも挑む。
北関東を中心にスーパーマーケットを展開する株式会社ベイシア(群馬県前橋市)は25日、「ベイシア Foods Park 津田沼ビート店」を千葉県船橋市の商業施設「津田沼ビート」内に開業した。周辺地域は若年層や単身世帯が多く、簡便・即食・個食ニーズに応えた商品を充実させる。テナントへの出店は同社初。これまで地方や郊外への出店を中心としていたが、今回の出店を通じて都市部への店舗展開の可能性を探る。
ニチモウ株式会社(東京都品川区)は、横山製網株式会社(岡山県瀬戸内市)、ミヤコ化学株式会社(東京都千代田区)、同社グループ会社の北海道ニチモウ株式会社(函館市)と共同で世界初となる生分解性樹脂であるPBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)を主原料とした「生分解性刺網」を開発した。今後、北海道内で実漁獲試験に着手して実用化を進める。製品の海外展開も推し進め、世界的な課題である海洋プラスチックごみの解決に取り組む。
東京都・豊洲市場の北海道産シシャモの消流は水揚げ不振で開幕から高騰が続いている。飲食店、鮮魚店などは仕入価格の上昇圧に苦戦。天ぷら専門店へ販売している仲卸業者は「他の魚商材も高くて少ない。それで高値のシシャモを渋々買っていく」と厳しい状況を明かす。仲卸の平均的な販売価格はキロ8千円。「今季は初入荷(12日)から変わっていない。昨年は早くから6千~5千円まで下がっていた。不漁で品薄傾向」と焦りを見せる。
アジア最大のサステナブル・シーフードイベント「東京サステナブルシーフード・サミット2023(TSSS2023)」(株式会社シーフードレガシーと経営誌『日経ESG』主催)が17~19日、東京都内で開催された。4年ぶりに3日間のフルリアルで実施。世界各国から第一線で活躍するキーパーソンら約70人が集まり登壇、聴講者は千人に及び「SDGs折り返し年に描く、水産の世界食料安全保障戦略と日本の挑戦」をテーマに、持続可能な水産業を実現するための道筋を考えた。
全国漁港漁場協会は18日、第72回全国漁港漁場大会を東京都千代田区の東京国際フォーラムで開催した。全国から関係者約1250人が集まる中、宮下一郎農林水産大臣や両議院農林水産委員長、農水省幹部や関係団体トップらが出席、多くの国会議員も駆け付けた。新たな漁港漁場整備長期計画3年目となる2024年度に向け、大会では長期計画の着実な実行に向けて課題を共有するとともに、水産基盤整備事業予算確保への提言を取りまとめた。
全漁連は4日、第29回全国女性漁業者グループリーダー研究集会(全国女性連共催)を東京都内で開催し、全国から60人を超える女性漁業者らが出席した。参加者らは優良な取り組み事例の共有やパネルディスカッションを通じ、地域を越えた漁村女性のネットワークを構築。効率的で安定的なグループ活動、女性の活躍、地域の活性化などの道筋を探った。