噴火湾全域で発生している耳づり貝の大量へい死を受け、噴火湾8単協は近く、国に対し支援要請を行う。また8月末の台風10号で養殖施設が被災しており、復旧に向けた支援要請も合わせて行う考えだ。ことしは稚貝の成育が悪く、耳づりした本数は昨年より少ない中、原因不明のへい死が湾全域で大量に発生。来季の出荷量は、半減したことしの5万トンから、さらに半減する可能性も否定できない深刻な状況に陥っている。このため、へい死の原因解明に向けた調査や漁業者の運転資金などに対する融資を道、道漁連とともに要請することを決めている。
北海道の秋サケ定置が30日解禁となる。今季の生産予想は引き続き、11~12万トンの低水準。一方、消流環境は、いくらの繰越在庫は低位だが、高値継続による消費動向が懸案事項。親製品は原料輸出に停滞感を抱えている。商戦の見通しや流通対策の重点について、道漁連の安田昌樹代表理事常務に聞いた。
三菱伸銅株式会社は、世界最大の産銅メーカーであるコデルコ社傘下で、いけす製造のエコシー社(チリ)や豊田通商株式会社と連携し、同社の魚網用銅合金線「UR30ST」を採用した最新式沈殿型いけすを長崎県平戸市に設置した。いけすにてブリを対象とした大規模実証実験を行う。
岡山県倉敷市の海洋建設株式会社(片山真基社長、電話086・479・9200)が開発・製造するシェルナースは、カキやホタテなどの貝殻を重ね合わせた構造で、稚魚や稚ナマコなどの隠れ場や餌場を形成。種苗放流後の初期減耗の軽減に加え、海藻の胞子が着生しやすく磯焼け対策でも活用が広がっている。
神奈川県水産技術センターと株式会社三崎恵水産(同県三浦市)は、地場の三崎マグロを使った新たな加工品「マグロのコンフィ」を共同開発し、商品化した=写真。主菜として食べられる高品質な加熱食材で付加価値を高めた。三崎ならではの加工品として売り出す。
秋の味覚を代表するサンマ。近年漁場の沖合化など漁獲動向が不安定になり、特に昨季は史上最低の水揚量。単価は2倍近くに高騰し、消流は苦戦を強いられた。本特集では今季の漁況見通し、安定供給に向けた生産者、産地加工業者、流通業者の取り組みなどを紹介する。
活じめ鮮魚「船上一本〆」を水産物の付加価値・ブランド化事業に位置付ける標津町。地域HACCPの厳格な衛生管理に取り組んで、まちの象徴でもある秋サケでは、地元企業が昨年から関東圏に構える飲食店でメニュー提供。食材の調理加工を地元加工業者が担う。船上から最終消費者まで活じめの経済価値をつなぐ窓口もでき、地域連携で需要拡大に挑んでいく。
全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)は14日、各県のJFグループ一押しの旬の魚をアピールする「プライドフィッシュ」プロジェクトの進ちょく状況や今後の取り組み方針を話し合うサポート協議会を東京都内で開いた=写真。卸売や流通、外食関係などの団体、企業がメンバーとなっており、意見を交わした。
鯖ずしの製造販売からサバ料理専門店の経営までサバ一筋でビジネス拡大に挑んでいる株式会社鯖や(大阪府豊中市、右田孝宣社長、電話06・6335・2204)・株式会社SABAR(同)。特にとろさば料理専門店「SABAR」は趣向を凝らしたメニューと店作りで創業地・関西だけでなく、東京でも人気店となり、外食業界に新風を起こしている。漁場が北上し、近年道東沖でも好漁が続くサバを生かした独特の商機拡大法を追った。
通販や宅配事業に特化した日本で唯一の専門展示会「通販食品展示商談会」が12~13日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで開催された。