急速冷凍「プロトン凍結」で知られる株式会社菱豊フリーズシステムズのグループ会社・株式会社新鮮ネットワークは1日、冷凍食品専門のECサイト「EMM(EveryMealMarket)」を開設した。全国から厳選した和食や洋食、中華、ヴィーガンメニューなど取りそろえる。冷凍技術を軸に食材の調達から開発、生産に加え、自らオンライン販売に乗り出すことで、より優れた冷凍食品を直接食卓へ届けていきたいとしている。オープン当初扱う商品は7カテゴリー24種類。7種の海鮮具材を使用したちらしずしやブリの西京焼きと幽庵焼きを盛り込んだご飯などの「ワッパ弁当」シリーズ、白身魚や鶏肉を具材にした「カルツォーネ」シリーズ、オマールエビのグラタン、ホタテのピラフなどをラインアップ。じゃがいもやかぼちゃをポタージュにしたヴィーガン(完全菜食主義者)向け商品もあり、カルツォーネと合わせたヴィーガンセットとしても売り出す。
近年、増加傾向にある北海道産のマフグを全国に売り込む画期的なプロジェクトが始まった。原料を提供する湧別漁協、それを加工するまるみ水産グループ・の印大吉水産(札幌市)、企画・販売に携わる株式会社感動いちば(札幌市)の3者が連携し、道産原料で道内加工・販売にこだわった「真ふぐ一夜干し」が誕生。オール北海道で商品化した付加価値を武器に、関係者一同、「多くの方に感動を届けたい」と意気込む。25日からクラウドファンディング(CF)で先行受付を開始した。
株式会社ニッスイは24日、2023年春・夏の新商品を発表した。「お客さまの多様化するニーズに寄り添い、食でWellness Lifeの実現に貢献します」をコンセプトに、「Healthy」「Smart」「Satisfaction」をテーマにした新商品43品、リニューアル品19品を開発した。一部商品を除き3月1日発売する。
ひやま漁協乙部支所ナマコ協議会の加工部門(日沼賢澄部門長)は延縄で漁獲される高鮮度の前浜産スケソを活用し、たらこ製品の製作に取り組んでいく。スケ子の歩留まりが向上した1月10日を皮切りに開始。しょうゆ漬けのバラ子は地元向けに販売している。加工作業には乙部町内の農家も参加し、1次産業同士のコラボレーションも実現するなど活動の輪が広がりを見せている。日沼部門長は「作り込んだたらこは3カ月程度冷凍すると、味わいが良くなる」と説明。加えて、春ごろにも明太子などを本格的に売り出す。延縄で獲れたスケソの卵を使ったたらこ製品は数年前まで、ひやま漁協が自営加工で製造し、「紅乙女(べにおとめ)」のブランド名で販売。釣りの塩たらことして地元住民を中心に支持を集めた経緯がある。
漁獲から加工・販売まで手掛けるせたな町の有限会社マーレ旭丸(西田たかお社長、電話0137・87・3455)は、日本海で厳寒期に水揚げするアカシマエビの風味を閉じ込めた食べるラー油の新バーション「北海道えごま油と焙煎海老 漁師のラー油」=写真右=を打ち出した。先発商品に使用のごま油に北海道産のえごま油と米油も加え、より健康志向に訴求。オンラインショップや出店する全国各地の物産展などで売り込んでいる。
一般社団法人北海道水産物荷主協会(会長・根田俊昭株式会社マルキチ社長)は昨年も「子ども食堂」と連携した道産水産物の魚食普及事業に取り組んだ。ホッケ・タコを使った食育用のレシピやパンフレットを作成し、道内162カ所に配布。旭川市近郊の3カ所ではレシピを活用した持ち帰り弁当の製作・提供でコロナ禍に対応した食育を実施。「家庭での魚利用のリピーターづくり」などの手応えを得ている。
北海道産のマダラは全道的に好漁が続き、今季も浜値が軟調に推移している。年明け以降は日本海側で稚内、小樽の底引、礼文島や後志管内の刺網などが増産。刺網着業者からは「価格が潰れて経営的には厳しい」と嘆く声も聞かれる。一方で、大手の工場稼働維持を含む底堅い加工原料需要を受け、流通業者は生鮮相場の大幅な値崩れ回避を見通す。
全漁連やNTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)らは、水産物の参加型ライブコマースに関する実証販売を開始する。ライブ配信プラットフォームを活用するもので、実際に足を運ばずとも、あたかも産地魚市場で生産者と対話しながらの買い物が可能となる。水産物の新たな販売方法として事業化を目指し、検証を進めていく。水揚げされた新鮮な水産物の魅力を参加型のライブ配信で紹介し、配信後にはECサイトで販売して視聴者に届ける。システムはNTT Comによる低遅延ライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」を活用。チャット機能が付いた配信システムとなっている。
底建網に新規着業し、今年で3年目に入る砂原漁協の坂本晃太さんは、2022年から産地直送アプリの「ポケットマルシェ(ポケマル)」を活用し、活じめ処理を施した新鮮な魚介類の提供に力を入れている。その都度獲れる魚を厳選し購入者の要望に沿った下処理にも努め、すでに複数のリピーターを獲得。発送作業は市場出荷後に行うが「慌ただしさはあっても何より楽しい。やりがいがある」と語る。
マルハニチロ株式会社は12日、2023年春季の新商品31品、リニューアル品23品を発表した。健康価値創造と持続可能な食を消費者に届けるとの思いで開発し、コロナ禍による内食化傾向、調理時時間の短縮や簡便性を踏まえた商品を充実させた。3月1日(一部2月1日)発売する。缶詰商品「さば水煮 食塩不使用」は、健康的なイメージが定着している魚の缶詰に、消費者のさらなる減塩志向や、料理素材としての活用に応える形で誕生させた。青魚缶詰のさらなる利用拡大を図る。