高校生に漁業への関心を深めてもらい担い手育成を目指す「北の海人(あま)養成塾」が、岩手県北部で始まり期待が高まっている。月1、2回ペースでワカメのボイル塩蔵やウニむきなどを研修し、漁業を職業の選択肢に加えてもらう狙いだ。
同県県北広域振興局が4月から始めた。県立久慈東高校海洋科学系列の2、3年生約20人が参加し、久慈市漁協が協力。振興局が研修プログラムを考え授業の一環として実施し、同漁協二子生産部が教える。海の近くに住んでいても浜の仕事をしたことのない生徒がほとんどという。
北るもい漁協のエビかご漁は、主体となるナンバンエビの大サイズが昨年より増え、浜値は好値を維持している。高値はキロ2300円前後。例年お盆前には浜高となるが、11日は大が3591~2827円の好値を付けた。
羽幌地区が大型3隻、小型6隻、苫前地区が大型1隻の計10隻で操業。大型船は2、9月、小型船は12~2月が休漁。ことし7月末のエビ水揚量は前年同期比7%増の665㌧、金額は同15%増の8億7378万円、キロ平均単価は同7%高の1314円。
初山別村の梅澤商店(梅澤安男代表、電話0164・68・1215)は、羽幌産活甘エビでつくる丸干し=写真=が看板商品。8年ほど前に開発し、口コミで評判が広がった。昨年夏には研究を重ねてきた内臓の除去製法を確立。道産食品のトップブランド「北のハイグレード食品+(プラス)2015」に選ばれ、販路が広がっている。
北るもい漁協は、主力の天売・焼尻地区で水揚げの少ないエゾバフン(殻付き)がキロ2500円前後の好値を付けている。漁獲量は全般的に振るわず、ことしからキタムラサキの稚ウニ放流も始めた。
日高定置漁業者組合は、「銀聖」プロジェクト活動の一環で、日本の食文化などを学ぶ米国人高校生を受け入れ、7月25日、えりも町の歌別さけ・ますふ化場で増殖事業やサケの生態などの講習、サケの裁割実演などを行った。
サンマ漁は8月中旬から全さんま所属船が出漁し本番を迎える。近年漁場の北偏・沖合化など漁獲動向は不安定だが、秋の味覚を代表する人気の大衆魚。本特集では今季の漁況見通しや消費動向、安定供給に向けた生産者・産地の取り組み、消費地の販売戦略などを紹介する。
【富山】昆布でまちづくり-。高岡市、高岡商工会議所、高岡市農協などでつくる「高岡食のブランド推進実行委員会」は、地元の食文化を発信しようと、昆布グルメの開発とPRに取り組んでいる。平成24年の「高岡昆布飯」を皮切りにスイーツ、弁当、土産を考案し「高岡昆布百選」ブランドで展開。市内飲食店などが定義に沿った商品を作り提供する。本年度は既存商品に「高岡らしさ」をプラスしたブラッシュアップ商品の開発、販路拡大に注力する。
稚内市の有限会社石崎食品販売(石崎幸治社長、電話0162・24・1635)は、稚内産魚介類の加工販売で、レンジ加熱・調理の簡便食品に力を入れている。煮魚・焼魚のほか、バイヤーの提案に応え、昨年からフライにも商品の幅を広げた。
青森県日本海のイカ釣りは、低水準のまま例年の盛漁期を過ぎようとしている。7月前半は鰺ケ沢沖で漁場形成が続いたが、100箱を獲るのに苦労する船が大半となった。外来船は早めに八戸方面に移動。中心サイズは25、30尾で、サイズアップは例年並みからやや遅め。価格は上げ、20、25尾で2500円前後など高止まりしている。