ホヤのビール「海鞘エール」=写真=が好調な売れ行きだ。宮城県南三陸町の㈱ヤマウチ(山内正文社長、電話0226・46・4976)が8月25日に販売開始、同月末までに1000本を超えた。岩手県の地ビールメーカーが製造過程で志津川湾産マボヤの煮汁などを加えて生産。ホヤのように赤く、「ほのかにホヤの味がする」と評判だ。
えりも以西海域栽培漁業振興協議会は、10、11月、札幌のホテルなどにマツカワを無償提供し、宿泊客に食べてもらうイベントを初めて開く。旅行専門誌ともタイアップし、情報発信。マツカワの知名度アップと消費拡大につなげて、魚価向上を目指す。
北海道の秋サケ定置が開幕した。今季の生産は引き続き、12万トンと低水準の予想。一方、消流環境は、繰越在庫の消化が順調に進んで漁期入り。ただ、中国の加工業者の経営難などが取り沙汰され、原料輸出に停滞感を抱えている。商戦の見通しや流通対策の重点について、道漁連の重岡德次代表理事常務に聞いた。(詳細は本紙にて)
八雲町漁協のカレイ刺網が順調だ。アカガレイの水揚げは昨年の12倍に伸び、浜値は大がキロ500円台で推移、お盆前には750円を付けた。ソウハチは昨年を下回っているが、春先からコンスタントな水揚げが続いている。
南かやべ漁協のコンブは、今季も全品目合計で3千トン以上の生産を見込んでいる。天然は豊漁だった昨年を下回るものの、計画比増に期待。2年養殖は計画並みの見通しだが、往時に比べると低水準。主力の促成はすそ枯れが早く、同漁協は「生産見通しが立つのは、もう少し先」としている。
羅臼漁協の秋の潜水で数年ぶりにホヤ漁が復活する。毎年秋に揚げるホタテが昨年12月の大シケで被害を受け、資源状況が芳しくないため。9月にウニの移植放流からスタート、終了後にホタテ水揚げに移行するが、松浦利彦潜水漁業部会長は「潜ってみないとわからないが、ホタテのノルマ達成は厳しいかもしれない」と不安を募らす。
中国への原料輸出は今季、低調な荷動きが予想されている。欧米の販売不振、国内の景気減速などで中国の秋サケ加工業者は原料手当てに慎重。日本国内向けの供給増が見込まれる中、国内の鮭鱒相場も昨年より下方修正され、チリ銀などとの競合で売り場獲得の価格形成が焦点になる。
中国の秋サケ加工業者は震災年の平成23年に鮭鱒全般の原料高と欧米の経済低迷でサケ製品の販売不振に陥り「サケ事業で貯めた10年分の利益を吐き出す欠損を出した」と輸出業者。「以降原料の買い付けが年を追うごとに慎重になっていった」と指摘する。
宮城県は21日、「養殖振興プラン(再生期~発展期)」を策定した。カキ、ホタテなど主要7種目を中心に今後6年間を見据え、震災からの復旧にとどまらず将来にわたり安定的に生産していくため、種目ごとに目指すべき生産体制とそれに必要な取り組み、3年目の目標生産額を具体的に提示した。目標額はカキ、ホヤが現状の2倍近くになるなど全体で3割アップ。ギンザケは活じめ・生食用50%を目指す。
古宇郡漁協神恵内地区女性部(蛯子智恵子部長)はことし、洗剤を使わず油汚れが落とせる「アクリルタワシ」=写真=の普及活動に乗り出した。仕事や家事の合間に製作し、村が運営する道の駅「オスコイ!かもえない」で販売。部の活動資金確保につなげていく。
アクリルタワシの普及活動は、合成洗剤の使用削減による沿岸環境の保全を目的に、道内では厚岸漁協女性部が先陣を切った。同漁協女性部は2月に全道漁協女性部研修大会で、この研究結果を発表。神恵内地区女性部は「これなら私たちでもできる」と活動を開始した。
日本海のウニ水揚げが伸び悩んでいる。後志管内は海藻の繁茂不良などで身入りが低調。礼文島もシケ休漁が多く、12日に終漁した船泊は昨年に比べ3割の減産となった。