株式会社阿部蒲鉾店(仙台市青葉区、阿部賀寿男社長、電話0120・23・3156)が製造・販売する「阿部の笹かまぼこ 吟撰(ぎんせん)笹」が、3月に開かれた全国蒲鉾品評会で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。原料の選定から配合割合、食感までこだわり抜いて開発した商品。マダイの豊かな香りも楽しめる点などが評価された。
近畿大学と株式会社ニチレイフーズが共同開発した養殖魚「アセロラブリヒラ」の販売が24日から北関東を中心にスーパーマーケットを展開する株式会社ベイシアの店舗で始まった。強い抗酸化作用を持つアセロラで持続する鮮やかな赤身とさわやかな味わいを引き出した。身質は適度な弾力で刺身やすしに最適という。今後も商業ベースに乗せられるように安定供給体制を持続させていく。
枝幸町の有限会社瀧源商店(滝浩司社長、電話0163・62・1619)は3月15日に開幕した今年の毛ガニ漁から前浜産のオリジナルブランド「雪割桜」=写真=の販売を開始した。重量や色目、加工処理方法など5項目の独自規格を設定し、高品質の毛ガニを厳選している。ブランド名の由来は「流氷明けの毛ガニ漁の始まりとともに活気づいていく町の姿は子どもの頃から家業の手伝いをしていた思い出の光景」とし「そんな町のイメージと実際に雪のあるところから咲く『雪割桜』の花が重なった」とする。
関東甲信越でショッピングセンターチェーンを展開する株式会社ベイシア(群馬県前橋市)は3~7日、スーパーマーケット「ベイシア」116店で「ホタテ応援フェア」を開催した。ベトナムで殻むき加工した北海道産ホタテを販促するもので、原料は株式会社フーディソンから供給を受けた。中国による日本産水産物の禁輸が続く中、水産業界を応援したいという思いで着手したフーディソンの取り組みに同社も賛同。水産庁が制定する「さかなの日」とも連動し、さまざまなアイテムで売り場を盛り上げた。
羽幌町の株式会社重原商店(重原伸昭社長、電話0164・62・2138)は、前浜で獲れる春ニシンを使った魚ハンバーグ=写真=を商品展開している。生鮮流通で供給過多の傾向になるオスの有効活用と付加価値向上策で考案。業務筋など各種販路の開拓に乗り出している。商品名は屋号の「マルジュウ」と、おいしさの表現の一つ「ジューシー」をかけて「マルジューシーバーグ」。1個100グラム。湯せん、レンジで温めるだけで食べられる。
石川県能登地方に伝わる魚醤「いしり・いしる」が、地域の農林水産物や食品ブランドを守る農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録された。イカやイワシで作り、鍋料理や煮物に隠し味として使われることが多い万能発酵調味料。専用のGIマークを付けて販売でき、ブランド力の維持や向上、輸出促進が期待される。
株式会社阿部長商店(宮城県気仙沼市、阿部泰浩社長)は「気仙沼シャークウィンナー」を発売した。地元産のサメ肉を有効活用したmeZAme(メザメ)シリーズの第2弾で、筋肉などを作る重要な栄養素であるタンパク質の含有量は通常の魚肉ソーセージの5割増し。常温で長期保存もできる。アスリートやジムに通う人、アウトドア愛好家らの需要を開拓する。
飲食店向け生鮮品EC「魚ポチ」や鮮魚店「サカナバッカ」を運営する株式会社フーディソン(東京都)は、ベトナムで殻むき加工した道産ホタテの販促に乗り出した。原料調達や海外輸送、現地加工のノウハウを持つ企業らと協業し、高品質商品の開発が実現。販路の一端には大手小売店も巻き込む形でプロジェクトが進んでいる。販売ルートを確立している同社が先導することで、継続的な取り組みになることに期待を込めている。
宮城県漁協石巻地区支所でインターンシップ(就業体験)に参加した大学生2人が、持続可能なカキ養殖を国内外に証明する水産養殖管理協議会(ASC)の認証制度をポスターとチラシにまとめた。認証を取得しても価格に反映されにくく、制度に関心を示さない従事者も少なくない。海の自然環境や地域社会、労働環境に配慮した養殖業の意義を簡潔に伝える。
小樽市の株式会社小樽海洋水産(松田亙社長、電話0134・33・6323)は、冷凍すし・海鮮丼の拡販に乗り出している。急速凍結技術「3D冷凍」の活用。カットケーキ・タルトに似せた“ばえる”商品も呼び水に開発した。ネット販売専用サイトや1月から市のふるさと納税返礼品で発信。ギフト向けの販路開拓も進めている。