オイシックス・ラ・大地株式会社は、アップサイクル商品を開発・販売するフードロス解決型の自社ブランド「Upcycle by Oisix」で、人気商品チップスの寄付金付き販売を始めた。原料の白エビの漁獲量激減を受け、出荷できなくなっている生産者や稼働がままならない加工メーカーの支援が目的。これまで捨てられていたものに価値をつけてアップグレードして誕生した商品。その特長を維持しながら支援の輪を広げていく。
道昆布事業協同組合(山本哲治理事長)はこのほど、小冊子『昆布のチカラ』を作成した。15頁で生態や歴史、種類、健康効果、レシピなどをマンガ形式で紹介する内容。組合員が行う食育授業やイベントなどでの活用を想定している。消流拡大対策事業の一環。道産昆布の普及啓発を目的に、将来の需要を見据えて小中学生を中心とした食育用の副読本として約7千部作成。組合員や関係先などに配布した。
全国の漁業者らが集まった有志団体・BLUE FORUMは飲食業者の株式会社エー・ピーホールディングスと加工業者の株式会社 紀文産業(ともに東京都)と協力して加工品を開発している。前浜で適正価格の流通が難しい魚を原料にした取り組みの第1弾。今回は標津漁協の林強徳さんが供給するオクカジカの冷凍原料で、カレー=写真、グラタン、パスタソースなど5品を6~9月末に展開していく。
末永海産株式会社(宮城県石巻市、末永寛太社長、電話0225・24・1519)は、三陸産の海藻やホヤなど7種の具材が入った冷凍食品「海鮮ナムる」を発売した。野菜や山菜で作られることが多い韓国家庭料理の定番をアレンジ。海鮮ならではの豊かな風味や食感をオリジナルの調味料で引き立たせ、ご飯もお酒も進む一品に仕上げた。
ウニ専門店として催事・飲食・卸小売り事業を展開する札幌市の株式会社世壱屋(犬嶋裕司社長、電話011・533・5726)。今年は独自製法「生うに熟成製法」で仕立てる北海道産の冷凍ウニ「幸福雲丹」をミョウバン不使用の無添加にバージョンアップする。併せて主産地・礼文島香深地区に第3工場を構え、取扱数量の増大に着手。社名に込めた品質・物量「世界一」に向け、国内外に攻勢をかけていく。
明治35年創業で各種昆布製品を販売する五辻の昆布(京都市、久世章斗社長)は昨年、本店2階に「昆布と麺 喜一」をオープンした。昆布3銘柄(利尻、羅臼、真昆布)をベースに各素材をブレンドしたスープが特徴のラーメンを提供するほか、昆布水の試飲やおぼろ削りの実演も行い、多角的に昆布の魅力を発信する場として営業。久世社長は「昆布の価値を再認識してもらい、その食文化を次世代につないでいきたい」と思いを話す。
昆布加工大手のフジッコ株式会社(本社・神戸市、福井正一社長)は、北海道産の生コンブを原料とした商品開発にも注力している。海水温の上昇や生産者数の減少、人手不足などを背景に道産コンブの生産量低迷が続く中、生コンブは乾燥など陸上作業の負担軽減につながることが利点。原料の仕入れは試験的に道東の一部地域に限られるが、コンブ漁業の未来を見据えて取り組みを行う。
株式会社阿部蒲鉾店(仙台市青葉区、阿部賀寿男社長、電話0120・23・3156)が製造・販売する「阿部の笹かまぼこ 吟撰(ぎんせん)笹」が、3月に開かれた全国蒲鉾品評会で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。原料の選定から配合割合、食感までこだわり抜いて開発した商品。マダイの豊かな香りも楽しめる点などが評価された。
近畿大学と株式会社ニチレイフーズが共同開発した養殖魚「アセロラブリヒラ」の販売が24日から北関東を中心にスーパーマーケットを展開する株式会社ベイシアの店舗で始まった。強い抗酸化作用を持つアセロラで持続する鮮やかな赤身とさわやかな味わいを引き出した。身質は適度な弾力で刺身やすしに最適という。今後も商業ベースに乗せられるように安定供給体制を持続させていく。
枝幸町の有限会社瀧源商店(滝浩司社長、電話0163・62・1619)は3月15日に開幕した今年の毛ガニ漁から前浜産のオリジナルブランド「雪割桜」=写真=の販売を開始した。重量や色目、加工処理方法など5項目の独自規格を設定し、高品質の毛ガニを厳選している。ブランド名の由来は「流氷明けの毛ガニ漁の始まりとともに活気づいていく町の姿は子どもの頃から家業の手伝いをしていた思い出の光景」とし「そんな町のイメージと実際に雪のあるところから咲く『雪割桜』の花が重なった」とする。