小樽市漁協で稚貝の本分散が20日にスタートした。高水温に伴う7月25日の仮分散中断から約2カ月ぶりの再開。採苗器(棒網)に付着した仮分散前の稚貝は順調に成長しているため、本分散に直接移行している。加藤昭一ほたて貝養殖漁業部会長は「成育は順調で心配したへい死は少なかった。計画数量は確保できる」と安どしている。
ひやま漁協大成支所のスルメイカ漁は7月から8月末まで久遠漁港を拠点に地元船3隻と、えさん漁協所属の外来船3隻が操業し、1隻当たり日量平均20~30箱の水揚げが続いた。9月以降は何度か漁況が上向くも続かず低調に推移している。
福島県相馬市の相馬原釜魚市場がスルメイカの好漁で活気づいている。9月から始まった相馬沖合の底引網漁で、県によると24日までの水揚量は前年同期比2.6倍の約193トン、キロ平均単価は同40%安の291円。市場関係者らは「珍しいくらいの好漁」と口をそろえる。資源管理の面から現在は各船1日2トンまでと上限を設けての操業が続いている。
花咲港のサンマは低水準ながら近年の中では好調な漁況で推移している。9月19日現在の累計数量は1万3千トンを超え、昨年を大きく上回る水揚げペースに浜は活気づいている。一方組成は小型の割合が増え、浜値も序盤に比べて下げている。
包装産業や容器・包装を使用する食品製造など業界各社は持続可能社会の実現に取り組んでいる。包装の役割である「中身を守る」という機能を保持、技術開発に着手しながら、プラスチック使用量の削減、容器・包装のリサイクル、CO2削減などを推進している。プラ使用量削減では、環境対応素材の採用が進み、従来のバイオ樹脂やリサイクル樹脂、紙への切り替えだけでなく、ケミカルリサイクル(化学的再生法)やマスバランス(物質収支方式)など新たな手法を用いた環境対応素材の採用が進む。
宮城県水産技術総合センター(石巻市)は18日、取り組んでいる試験や研究内容について報告する「令和7年度試験研究成果発表会」を同センターにて開いた。県市町の水産行政担当者や漁協職員など約50人が聴講、県産アカガイの資源量に関わる分析など漁業現場に直接的に関係する5題が報告された。
株式会社シーフードレガシーと『日経ESG』(株式会社日経BP発行)は10月1~2日、アジア最大級のサステナブルシーフードイベント「サステナブルシーフード・サミット2025(TSSS2025)」をグランキューブ大阪で開催する。国内外の水産関連を中心としたフロントランナーが最新の知見を共有し、「水産業の未来地図」をつくるための道筋を考える。今回は初の大阪開催で、万博と重なり相乗効果を期待する。
首都圏の量販店では8月からサンマ売り場を形成。組成も近年と比較して大型が目立ち、9月に入ってスペースを徐々にに拡大させるなど消費者の購買意欲をかき立てている。首都圏量販店の多くは8月が1尾400円、2尾800円の価格帯を中心に展開。9月に入ってからは1尾300円~250円、2尾で600~500円程度で推移している。鮮魚専門店ではそれ以下の価格帯での提供も見られる。
いぶり噴火湾漁協の秋サケ定置は、全般的に厳しいスタートを切った。低水準のため網入れもそろわない状況の中、シケ後の15日は有珠~礼文地区の6カ統で130尾と多少増加した。一方伊達地区は16日に2カ統で230尾となり、地区間で格差が見られる。浜値は高値基調で、メスが15日にキロ1700円台を付けている。
北海道の秋サケ定置網漁は序盤の9月中旬まで大平洋側主体に漁期前予測を上回る水揚げ。昨年が前年比7割、5カ年平均比1割強と極度に不振だったえりも以西・日高地区が低水準ながら期待のかかる日量ペースを見せている。