宮城県でカキの出荷シーズンに先駆け9月25日、県漁協石巻地区、石巻市東部、石巻湾の3支所が石巻グランドホテル(石巻市)でASC国際認証取得記念式典を開催した。式典には130人ほどが出席。続く祝賀会で取得を喜んだ。認証されたのは4月で、県漁協によると連続海域にまたがる漁場では国内初。
帯広市の住宅街(西16条南4丁目)に8月下旬、鮮魚店が十数年ぶりに新規開店した。「魚道(うおみち)」(電話0155・67・1180)を店名に掲げ、「魚の道を通し、お客さんに幸せを届けたい」と、水産会社出身の能本博道店主。帯広市地方卸売市場株式会社から調達する鮮魚介類の品ぞろえ、調理サービスなどに加え、刺身商品を充実。特に養殖本マグロは特定ブランドにこだわり熟成処理を施している。
道漁連など水産関係11団体は9月27日、胆振東部地震による停電で水産物供給ネットワークが機能停止に陥るなどの事態となったことを受け、北電や道経済産業局、道に対し、万全な電力供給体制の構築などを要請した。
小樽市漁協のたこ箱漁業部会長を務める日登貞美代行理事(第八日登丸=4.4トン)は、箱の巻き上げ時に入口側が上を向くよう枝縄を結び、特に夏場の水温差で逃げ出すタコを極力減らしている。タコ箱の構造など漁具・漁法を聞いた。
釧路市東部漁協は今年、試験的に釧路川でのアサリ漁に乗り出した。若手漁業者5人で組織する同漁協潜水部(髙嶋啓二部長)が着業。殻長5.2センチ以上を採捕対象とする大きなサイズが特長。砂出しに加え、殻を丁寧に磨き汚れをきれいに落として出荷する。同川に架かる幣舞橋にちなんで「釧路ぬさまい浅利」と命名。地元釧路のほか札幌にも流通している。
同漁協によるとウニなどの養殖業を模索する中、同川の水質調査をしたことが始まり。その際に大きなアサリが生息することを確認。関係機関の許可を得て6月に操業をスタート。他地区に倣い7~8月を禁漁し9月に入って再開した。
マリンフーズ(株)の三国和浩社長はグループ会社の釧路丸水(株)について「タコファクトリー」「タコのスペシャリスト」としての存在を前面に押し出した。「浜値が昨年の1・5倍になっているが、モーリタニア産の搬入減、高騰している中でチャンス」と認識。生産性を改善するとともに、本社営業部門と連携しながら、タコ製品のシェアを伸ばしていく施策に打って出る。
釧路丸水は買参権を生かして調達した道東のヤナギダコを商品化、「北海道旨味たこ」と銘打ちブランド化している。過熱水蒸気加工で一気に蒸し上げ、従来のボイル加工に比べ色鮮やかに仕上げている。
「北海道フェア」を企画するなど、量販店向けの販促物としてポイントとなる商材ではあったが、昨年から全国各地でスポットCMを展開。この効果もあり、沖縄県ではおよそ2倍、長野県では1.5倍の売上げを記録しているという。
数の子のブランドメーカー、留萌市の井原水産(株)(井原慶児社長)は、腹出し後の柄ニシンの有効活用など新たな商品展開に取り組んでいる。昨年春には初の常温品「おつまみにしん」を商品化。導入したGSK(株)(大阪市、小屋敷一雄社長、電話06・4302・3470)の特殊冷風乾燥機を基盤に位置付け、さらに商品の拡充を進めていく。
釧路市東部漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。9月に入ってねじり採りするアツバが全般的に薄生い。そのため繁茂しているナガをカギ採りする船も多い。
7月1日に解禁し9月21日現在20回操業(7月8回、8月6回、9月6回)。流氷被害で低調に終わった昨年の累計採取日数(13回)をすでに上回っている。
ひだか漁協富浜地区のシシャモ刺網漁は、ほぼ昨年並みの水揚げペースで、浜値もキロ2千円台を堅持している。ただ、マイワシが大量に掛かる状況が例年になく続き、着業者は網外しに苦労している。
8月中旬から下旬にかけて操業を開始し、9月17日現在3隻が着業。15日現在で数量が前年同期比6%減の1069キロ、金額は19%減の267万3千円、キロ平均単価が14%安の2500円。
日本海のスルメイカは北部の武蔵堆に漁場が形成され、北るもい漁協の水揚げが続いている。日産平均2千箱前後で1箱20尾主体にサイズアップ。発泡中心だが最近は木箱も増え28日は発泡の3倍強に当たる2200箱。高値傾向にある発泡は7月のキロ2千円台から千円高の3千円台と好値だ。