道漁連(阿部国雄会長)は23日、札幌市の札幌パークホテルで「道ぎょれん会 お取引先懇談会」を開いた。昨年を上回る171社、246人が参加。道産水産物を取り扱う消費地の得意先企業、道内漁協工場・産地加工、購買関連資材業者など提携先を招き、広く親睦を図る機会を創出。生産力の安定・維持、道産水産物の消費拡大に向けた取り組みを進めることを示した。
枝幸漁協のミズダコ漁が出足好調だ。5月開始のいさり樽流し漁を中心に1隻で日量平均300~400キロ、多い船は500キロ以上の水揚げ。阿部克彦タコ部会長は「昨年より多くサイズも大きい」と話し、継続することを期待する。一方、浜値も堅調だ。不漁かつ引き合いの強かった昨年より3割ほど下回るもののキロ900円台の好値を付けている。
歯舞漁協は23日に理事会を開き、貝殻さお前の解禁日を6月15日に決定した。5月16日に実施した前浜(太平洋側)の資源調査で、浅場中心に流氷接岸の影響が残り着生・生育状況が芳しくなかったことを考慮し、例年に比べて解禁日を半月遅らせた。同漁協は毎年、前浜調査の結果などを踏まえて貝殻さお前の解禁日を決めている。近年はロシアによる軍事侵攻の影響で操業条件を決める日ロ交渉の妥結が遅れた2022年を除き6月1日に解禁していた。資源状況を考慮して解禁日を遅らせたのは17年以来となる。
オホーツク海沿岸のけた引は、北部4単協(宗谷・猿払村・頓別・枝幸漁協)が5月20日までに本操業海区での水揚げを開始した。宗谷の日産は340トン、猿払村は300トンのスタート。漁場造成、稚貝放流と並行して始めた漁協もあり、6月から全船そろっての本格操業に入る。
羅臼漁協の春定置が始まり、序盤はサクラマスが好漁に恵まれている。一方トキサケはまだ少なく本格化していないものの、出足は組合全体で昨年同時期を上回る漁獲尾数となっており、着業者は今後の盛漁に期待を寄せている。
海藻産業の安全性と持続可能な規模拡大を推進する国際組織「世界海藻連合」の共同設立者らがこのほど来日した。行政やNGO、海藻業界関係者との会合を持ち、三陸地方や三重県で日本の海藻産業の現地を視察。各所では海藻研究やワカメ製品の製造販売大手である理研ビタミン株式会社が協力し、日本の海藻産業の理解促進へ働き掛けた。
東京都・豊洲市場の東北産サゴシ消流はサワラが産卵期に入ったことで代替需要が生まれて、引き合いが増えている。サワラは白子・真子が発達する時期は特に身割れしやすく取り扱いが難しいが、サゴシは脂が乗って身もしっかりしている。加えてサワラより安価で価格訴求できることも評価を得ている。卸値はキロ1400~1200円。仲卸業者は「宮城県産は3月ごろから脂が乗って数量も増えてきた。最初はサワラが高値3千円と高騰し、それに引っ張られてサゴシも2800円と上昇していたが、最近は落ち着いた相場になった」と話す。
いぶり中央漁協の春定置は登別地区と虎杖浜地区の2軒が操業し、4月1日以降の漁獲尾数は15日現在で両地区合わせてトキサケ938尾(2.2トン)、本マス5万519尾(56トン)と昨年を上回る数量で推移している。サケマス類全体では7万7956尾(85.4トン)、3679万7364円(税込み)。
斜里第一、ウトロ両漁協の毛ガニ漁は、斜里第一漁協が14日で許容漁獲量を消化し、増産増額で終漁した。ウトロ漁協は6月前半の許容漁獲量達成を目指している。オホーツク管内は今期、解禁日を3月15日に統一し、昨期に引き継き、資源保護の観点で堅ガニのみの漁獲に設定。2隻操業の斜里第一漁協は流氷の影響で昨年同時期の4月5日に水揚げ開始。許容量は当初の9.31トンから4月25日付で2トンを返還し、7.31トンで切り上げた。
ニッスイグループの弓ヶ浜水産株式会社(鳥取県境港市、竹下朗社長)は15日、岩手県大槌町で養殖サーモンの水揚げを開始した。全量活じめ出荷が大槌産の特徴。鮮度保持や品質管理が徹底され、張りのある身と上品な脂乗りは生食に向いている。秋サケの不漁が続く中、養殖物でサケの町の再興を担いたいと事業化して3季目。6月中旬までにギンザケとトラウトサーモン(ニジマス)計600トンの生産を計画する。