株式会社ライフコーポレーションは14~16日、首都圏のスーパーマーケット「ライフ」店舗で道産品を販促するフェア「北海道うまいもの巡り」を実施した。銘菓やご当地品を取りそろえたほか、水産や青果、精肉、総菜売り場、ベーカリーなどでもそれぞれ道産品を用意し、食品フロアは文字通り“北海道一色”となる3日間を演出した。
1980年代には道内漁獲量の8割程度を占めた道南西部のサクラマス。近年減少し、特に後志、桧山で資源の低下が懸念されている中、道総研さけます・内水面水産試験場は詳細な漁獲データを収集し、新たな資源評価方法を開発した。年・漁獲場所・漁法別の漁獲努力量と漁獲尾数を統計処理し、標準化CPUEを算出。その結果、近年の漁業資源は増加傾向と推察された。
東京都・豊洲市場の利尻島産活ヒラメの消流は荷動きが活発化する需要期に入る。肉厚になり、歩留まりは向上。相場は落ち着いており、脂乗りに期待が高まっている。8月末ごろから入荷を開始。中心サイズは1~2キロほど。卸業者は「腹側が真っ白な天然物で顧客に勧めやすい」と水槽から出して説明。「先行して仕入れている同業者からは『エンガワの脂の乗りはまだ先になる』と聞いている。これから北上したイワシをたくさん捕食するようになれば脂身も増えてくる」と期待する。
宅配すし「銀のさら」を運営する株式会社ライドオンエクスプレス(東京都港区、江見朗社長)と水産加工の株式会社三笑(岩手県大船渡市、佐々木隆男社長)は、冷凍商品「ご自宅にぎり寿司(岩手県秋)」を共同開発した。マグロやホタテ、県産の養殖ギンザケなど10貫分のすしたねとしゃりを提供。家庭で職人気分とおいしさを手軽に味わってもらう。10月15日に県内の道の駅や東京都内のアンテナショップなどで期間・数量限定発売する。
宮城県は、石巻市渡波の県水産技術総合センター敷地内に「閉鎖循環式陸上養殖研究棟」を新設した。海水温の上昇で天然魚の漁獲が減り、養殖生産物の需要が高まる中、海面やかけ流し式と比べ自然環境や立地、魚種の制約を受けにくい循環式に着目。まずは主力魚種のギンザケとイワナの成長促進や採卵の試験を行い、完全養殖や種苗生産技術の確立を目指す。
えりも漁協ではオオズワイの水揚げが伸長している。昨年に比べて型が大きく、9月15日現在のキロ平均単価は前年同期比2.2倍の460円に上昇。加えて数量も57%増の720トンとなり、金額を3.3倍の3億3千万円に押し上げている。同漁協は「赤潮以降ツブなどの水揚げが激減した中、オオズワイに助けられている」と話す。
北海道の秋サケ定置網漁は全漁場が操業を開始し、今週から盛漁期に向かって日量の伸長が期待される。いくらなど昨年産の在庫薄、海外産の高値相場などに平成以降最低となる来遊予測が加わって浜値は上昇が想定されていたが、実際に出足の水揚げが極度に少なく、オス、メスとも高位置発進。今季は売り場堅守への適正価格の形成などが焦点。サンマなど他魚種も併せて漁獲動向にも商戦の行方がかかっている。
渡島噴火湾6単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)で、確保した稚貝がへい死し深刻な状況に陥っている。採苗器からの採取、その後の仮分散以降、成長不足や雑物の付着も目立ち、へい死が急速に進行した。地域差はあるものの、生存している割合は現時点で通常時の1割に満たない漁家も少なくない。来春の耳づりは大幅な減少が見込まれる。
道南・本場折浜の天然はマコンブ主体の水揚げで、総体的に沖側中心に繁茂。今季は銭亀沢や根崎が比較的多く出漁した。一方、ガゴメは資源低迷が続き、着業者は「ほぼ皆無」「1日1本掛かるかどうかだった」などと話す。
渡島噴火湾3単協(落部・森・砂原漁協)のエビかご秋漁が始まった。大量発生しているオオズワイガニの混獲が依然衰えない中、ボタンエビは落部漁協が1隻日量50、60キロから100キロ程度とまずまずの水揚げ。メス大を中心に、浜値は活出荷でキロ5千円と好値を付けている。秋漁は9~11月中旬。落部は23隻が着業しており、同漁協市場では「毎回20隻ぐらいで日量2トン前後」と説明。最近は休漁やシケで1日置きに出漁し、9日は2トンの水揚げ。メスがキロ5千円、オスの中が3700円、小1500円。