ケンコーマヨネーズ株式会社(東京本社・東京都杉並区、島本国一社長)は2月1日、宮城県産元茎わかめを使った2種類の商品を発売する。硬い食感と独特の風味から食用としてほとんど利用されていなかった素材をアップサイクル。大手食品メーカーならではの調味加工技術で一度食べたら病みつきになる味わいのサラダと中華風総菜に仕上げた。漁業所得向上や食品ロス削減効果が期待される。
江差町とひやま漁協江差支所の江差サーモン部会が取り組む江差港内のトラウトサーモン(ニジマス)養殖は、2年目の昨年12月に八雲町熊石から搬入した平均体重800グラムの幼魚約4千尾を投入した。18日には1回目となる魚体の成育測定調査を実施。平均体重は1.1キロと順調に成長している。調査には漁業者に加え、ひやま漁協や江差町役場、檜山振興局水産課、檜山地区水産技術普及指導所の担当者らが参加。測定で釣り上げたサーモン5尾のうち最大が約1.3キロ、最小が約1.0キロだった。
近年好漁の道内マダラ漁。今季は白子(タチ)の成熟、鍋需要到来で本格化する商戦前半の昨年内が主要加工地・根室など道東で減産模様となり、浜値が強含み。年明けは日本海がシケもからんで、昨季より堅調に推移している。市況は底引や青森県の漁況、組成などで変動するが、流通業者は加工原料需要などで大幅な値崩れはなく、底堅い展開を想定している。
オホーツク海沿岸の2023年最終水揚量(速報値)がまとまった。北部4単協、南部8単協の合計は前年比2%減31万9717トン。南部は前年を5%上回り、中でも常呂が過去最高の5万トン超えで突出している。紋別は22年に続き4万トンを超えた。一方、猿払村、雄武、紋別、湧別、常呂、網走の6単協が計画を達成している。
繁茂不良による生産低迷が続いている渡島管内の天然コンブ。その中でもガゴメの減産が著しく、生産量を示す道水産物検査協会の格付実績によると近年は1トン台にまで激減している。加工業者も在庫が減る一方で、代替原料を模索するなど苦慮している。
ひやま漁協乙部支所のナマコ協議会加工部門は、主力商品の乾燥ナマコ「檜山海参(ヒヤマハイシェン)」の売れ行きがコロナ禍収束以降、好調に推移している。インバウンドの増加傾向とともに主要空港での販売に加え、料理人の間でも評判が広がって中華料理店など業務筋の引き合いも増大。次期生産量は現在の3倍増となる3~4トンを目指す。
えさん漁協のマダラ一本釣りは、今季も年明けに漁模様が好転、各船好漁に恵まれ日量が1トンを超える船もある。ただ、浜値は安く、中心サイズはキロ100円台まで下げている。
渡島噴火湾で水揚げされるマボヤの韓国輸出が東京電力福島第一原発のALPS処理水海洋放出以降、停滞している。水揚量の多い落部、森、砂原漁協では大半が養殖施設に垂下したまま。国内の取引先も見つからず、漁協関係者は頭を悩ませている。
北海道漁業士会(住吉俊文会長=佐呂間漁協)は17日、札幌市の第2水産ビルで研修大会を開いた。全道各地から約100人が参加。漁村活性化活動、行政・漁協系統との連携強化などを柱とする2024年度事業方針を決めたほか、活動報告や講演を通し、研さん・交流を深めた。冒頭のあいさつで住吉会長は燃油・資材価格の高騰、海洋環境の変化に伴う資源の減少・変動、中国の日本産水産物禁輸措置など漁業を取り巻く環境を挙げ「厳しい時だからこそ、われわれ漁業士の存在・必要性も問われる」と強調。「全道の仲間が一堂に会する絶好の機会に研修・交流を通し、少しでも成長できる良い時間になってほしい」と呼び掛けた。
漁業法改正後初となる定置漁業権の切り替えは、第15次(2024~28年)の漁場計画が全海区で樹立され、桧山、渡島、胆振、網走(一部予定含む)、宗谷、留萌の6海区が1月1日付で免許された。残る4海区は2月1日付の免許予定。今次の切り替えでは経営統合など大きな変更はないが、主体となる秋サケの来遊資源の低迷に伴う不採算漁場の廃統などで免許統数は第14次に比べ56カ統減の1048カ統となる見込み。