北海道の産地で活じめが一般化している春定置のトキサケ。さらなる付加価値向上を目指し、羅臼で今季から新たな挑戦が始まった。羅臼漁協の峯浜水産㈲(石川勝代表)と(有)丸モ田中漁業(田中英輔代表)の計2カ統が根室市の鮮魚卸業者・松田商店(松田英照社長)と連携し、神経じめで出荷。同商店の独自技術を武器に、道内外の消費地で差別化を狙う。松田さんが伝授する神経じめは、脳天からT字スパイクを刺し込んだ後にワイヤーを通し、神経を破壊する。加えて特徴的なのが、ある一定の電圧で心臓を動かして体内に残る「抜けきれない血」を絞り出す「強制的心肺蘇生放血」。電気刺激処理で魚体の細胞間でやり取りされている情報伝達信号を抑制し、身にかかるストレスを軽減させる。
日本食品機械工業会は7月9~12日、アジア最大級の食品機械・技術の総合トレードショー「FOOMA JAPAN 2019(国際食品工業展)」を東京ビッグサイトで開催する。42回目の今年のテーマは「食の技術のニッポン力」。新規出展43社を含む690社が集結し、各社どこにも負けない技術力を携え、熱の込もった4日間を繰り広げる。
宮城県の養殖ギンザケが盛漁期を迎える中、ニチモウは6月22日、グループ生産者の魚の、先進装置による効率的で迅速な水揚げ、出荷に移った。活魚船で生産者のいけすを回って集荷、志津川漁港でフィッシュポンプで陸揚げして電気刺激で沈静化し活じめ装置にかける。氷じめも含め日産20~25トンに上る。
歯舞漁協のホッカイシマエビかご漁が好調な出足を切った。歯舞北海えび漁業部会の村内茂部会長は「ハシリからこれだけ漁があるのは珍しい」と話し「水温が高くエビが早くから陸寄りしたためでは」とみている。
噴火湾で毛ガニかご試験操業が始まった。いぶり噴火湾漁協は1隻平均200キロ台、日量約2トンと昨季を上回るペース。サイズは小型傾向で大3割、中7割。浜値は大がキロ5000円台前半、中が3500円前後と高値に推移している。
釧路管内のさお前コンブは、6月26日に釧路市東部と厚岸、同27日に昆布森と散布が終漁した。昆布森漁協は解禁から10日遅れて6月25日に初水揚げ。27日まで3日連続で操業し終漁した。漁期前の資源調査では生育・繁茂とも芳しくない結果を示したが、同漁協は「場所でばらつきはあるものの、当初より状況は良かった」という。
道総研さけます・内水面水産試験場は6月24日に札幌市で開かれた道連合海区で今年の北海道の秋サケ来遊予測を説明、平成以降で2番目に少なかった昨年実績比32.5%増の3070万4千尾(沿岸漁獲数と河川捕獲数の合計)と示した。予測通りの場合、依然低水準ながら4年ぶりの3000万尾台となり、回復軌道入りが期待される。漁獲量は重量ベースで8~9万トンが見込まれるが、昨年は極度に小型だった魚体サイズも焦点となる。
日本食品機械工業会は7月9~12日、アジア最大級の食品機械・技術の総合トレードショー「FOOMA JAPAN 2019(国際食品工業展)」を東京ビッグサイトで開催する。42回目の今年のテーマは「食の技術のニッポン力」。新規出展43社を含む690社が集結し、各社どこにも負けない技術力を携え、熱の込もった4日間を繰り広げる。
歯舞、落石、根室の3漁協が着業する貝殻さお前コンブ漁が終盤を迎えている。今季は繁茂状況が芳しくなく、着業者は「厳しい漁を強いられている」と口をそろえる。当初生育は若かったが休漁期間(6月4~10日)を挟んだことが奏功、長さが伸びるなど成長が進んだ。
GSK㈱(大阪市、小屋敷一雄社長)の特殊冷風乾燥機「テイストモディファイア」が進化を続けている。従来に比べ生産能力が2倍となる大型新機種を開発、8月に発売する。乾燥と冷蔵の組み合わせ、棚板のカートセパレートシステムなど新機能も付加。干物メーカーのニーズに応え、2020年施行の改正食品衛生法に準じたHACCP仕様や生産性の向上を追求、バージョンアップを実現させる。