様似町の(有)マルヤ海産(坂本好則代表)は今秋の秋サケ定置網漁で、「漁師体験」事業に乗り出す。漁業部門・(有)坂本水産と連携し、えりも漁協冬島地区に所属する定置船「第五十八宝漁丸(18トン)」の操業時に乗船、漁業者と一緒に網起こしなどを体感してもらう。魚食普及や消費者との接点、さらには担い手確保につながることを期待している。
ひやま漁協のスケソ延縄は2月26日に終漁、水揚げが約340トンと昨季を89%上回るなど好調だった。金額も43%増の8千万円に伸長した。同漁協副組合長の松崎敏文乙部船団船団長は「今季は順調だった。来季は水揚げ金額1憶円を目指す」と意気込む。
岩手県宮古市の南部鮭加工研究会(佐々木信男会長)はサケの薫製を軸にアイテムの拡充を進めている。機能性を高め、それを前面に押し出した商品をこのほどラインアップ。これまでなじみのなかった人にも手に取ってもらうきっかけを創出する。地元産サケの周知を図るとともに、消費の拡大を図っている。
北広島市の北海道はまなす食品(株)(佐藤靖史社長、電話011・373・9311)は、乾珍味、昆布・ふのりなど海藻製品の包装パック事業を手掛けている。乾珍味では特に原材料、製造とも北海道に特化した「北海道100」シリーズが首都圏中心に本州に加え、昨年からアジア市場にも販路を拡大している。
岩手県産ワカメのボイル塩蔵が高騰スタートとなった。県内合同となる初入札が14日に大船渡市の県漁連南部支所で開催され、芯抜き1等は重茂、末崎産が1万9千円を超えるなど、大半が1万8500円以上。全体的には昨季を1~3割上回る落札が多く、先行する宮城産入札の高値をにらんで超える展開となった。今後は宮城産も含め減産幅が焦点となっていく。
散布漁協の養殖ウニの出荷が13日に終了した。2月末現在で金額は前年同期比24%増の1億1242万円に達し、過去最高だった昨年度実績(4月~3月末)の1億252万円を上回った。今季は生残・成長ともに良好で同月末現在の数量は20%増の21トン。加えてキロ平均単価も同3%高の5278円と高値推移。浜値(殻付き)は最高で7千円に付いた。
宮城県の養殖ギンザケが12日初水揚げ、石巻市場に上場された。平均目廻り1.3キロほどの約3.5トンが950~760円、平均847円で落札。「適正価格に近づいた」スタートとなった。水揚げは4月初めごろから増え活発化に向かう。
株式会社良品計画(東京都)が展開する無印良品イオンモール堺北花田店(大阪府)は、生鮮を扱う食の大型専門売場を設けた世界最大の店舗で、漁港直送の西日本産を中心に全国各地の魚が並ぶ鮮魚売場が人気を集めている。名称やお薦めの調理法を添えて丸魚(ラウンド)の販売に注力するほか、刺身や切身は魚の色目が目立つシンプルなトレーパックで統一し売場作りを工夫。さらに対面販売で魚の魅力を発信することで消費者の支持を獲得、鮮魚の売り上げは食品全体で最も多い3割を占める。
いぶり噴火湾漁協の耳づり作業は、3月中旬から始める漁家が増えそうだ。加工貝(2年貝)の減産で終漁が早まったことに加え遅い耳づりの生存率が低いため。今年の稚貝も成育不良が目立ち「本数は昨年より少なくなる」と、着業者は気をもんでいる。
東日本大震災発生から8年を迎える。その日に最大18.2メートルの津波で漁船284隻が被災した岩手県大船渡市の吉浜漁協は2月27日、漁船避難の目安となるルールを策定した。動力船と船外機船に分け、それぞれ、組合員が船を係留し陸上にいる場合と操業で海上に滞在する場合の2パターンでまとめた。陸上にいるときはいずれの船も原則沖出しせず、海上滞在時は動力船は組合員が帰港か沖出しか状況に応じて判断。